illegal function call in 1980s

1980年代のスポーツノンフィクションについてやさぐれる文章を書きはじめました。最近の関心は猫のはなちゃんとくるみちゃんです。

おれのくーくーちゃん

おれのくーくーちゃんは毎夜2時半や4時半におれの寝ているベッドの近くにやってきて「ふにゃあ」と鳴く。

初め、それは「お腹が空いたよ」の合図と思っていた。

けれどご飯を出しても食べる気配を見せることが少ない。たいていはパトロールをしてそのまま「ほかほかのわな」に落ち着く。安心はしてくれたらしい。

くーちゃんが自分や食欲のためだけに鳴くのではないと気づいたのは、わりと最近のこと。

おそらく、パトロールで気づいた(少しは、下僕に対する寂しさもあってほしい)。それは欲というよりは秩序、普段からこうあるという世界認識に関わることで、くーちゃんの世界では、気づいたときにご飯が用意されているのが正しい。

この秩序の訴えの感覚は伝えるのが難しくて、僕も子供のころに、何が不安というのではなく、庭や部屋を見て回って、いつもと違う何かに気づいたときには、そのことをばあさんに伝えに行った。

必ずしもお腹が空いていたわけではないが、伝えに行くとばあさんはとうもろこしやホットケーキを出してくれた。多くの場合、食べて、安心して、昼寝をした。

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