くーちゃんは窓辺が好き。
風通しのために(ストッパーをかけて)数センチほど窓を開けている。
その風の通り道がくーちゃんは前から好きな様子でたびたび近くで憩いをとっていた。
だから下僕はカーテンを目隠しにして、衣装ケースの上にダンボールを、そのダンボールをブランケットで二重に覆い、その上をさらに別のブランケットでもう二重仕立てにした。下僕のPCデスクのすぐ右手にある。
思えばまだ小さいさんだったころから、くーちゃんはこの場所が好きだった。
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作戦は当たった。
くーちゃんは1日の多くの時間をここで眠って過ごす。
くーちゃんは僕がそばにいることを好む。けれど見えることは要しない。
カーテンに覆われて、気配だけ感じていたい。
そう、なるように育てたわけではないけれど、くーちゃんは僕の好きな距離感を、知っているかのようだ。
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けれどそこは人気の場所。
みーちゃんとの奪い合いになる。
みーちゃんはどちらかといえば我がはっきりしていて、絶えず自分がこのなわばりで一番であることを確かめにくる。
くーちゃんは、そんなときは身を引きがち。
みーちゃんが窓辺を専有しているとき、くーちゃんは、別の、僕のそばにいる。
何かを訴えるのでもなく、自分が一番であることを声高に確かめたり、主張したりもしない。ただ、じっと、自分の番が来るのを待っているように。
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そこで下僕は一計を案じた。
くーちゃんに窓辺の特等席を、優先的に専有させたい。
隣にはかごがあり、みーちゃんは身体つきが小ぶりだから、かごにわりとよく入る。そして満足している。みーちゃんは、くーちゃんの、そばにもいたい。
かごの中の布地を整え、収まり心地を前よりも少しだけよくしてみた。
うまくいったみたいだ。
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おれのくーちゃん。😺💕
おれのみーちゃん。😺💕
(はなちゃんは、もうひとつの窓辺でおやすみ中です。)😺💕