いやです。いれません。
第1位
- 野生の風
当時、CRT栃木放送の熱心なリスナーで、贔屓は「新井清の星空ベストテン」。届くはがきの数が少ないから、ほとんど必ず読んでもらえる。エンディングリクエストが国安わたるとか、楠瀬誠志郎とか、MIEとか。CRTはアルフィーがやたら強くて。当時おそらく宇都宮大学か自治医大の学生だった某さんとその一味が組織票を投じる。おれは河合その子一点張り。だいたいベストテンにアルフィーが同時に3曲はいる。日テレやTBSの番組とギャップが著しいなんてものじゃない。
その中で新井清アナウンサーがエンディングに取り上げたのが「野生の風」。なんてすばらしいバラードだと思った。高い方も低い方も伸びる。1/fのゆらぎか。
第2位
- 彼女とTIP ON DUO
この、別れ方は粋だよね。当時(中学生)はそうは思っていなかったけれどもちろん。恋の何たるかを知らず。まして愛憎も修羅場も。そうか東京に行けば六本木というところでこういうデートと別れを味わうことができるのかと思ったさ。おらこんな村ぁいやだとは思わなかったけれど。あの娘とスキャンダルくらいはしてみたい年頃だった。
秋元康の作詞であるところを除けば非の打ち所がない。カラオケでPIECE OF MY WISHやPRIDEではなく、「この曲が好き」ってさらっと入れて歌ってくれる人と付き合いたい。そう思っていた時期が僕にもありました。
第3位
- DRIVEに連れてって
アルファベットな。これは、今井美樹が10年選手になったころに、「まだいけるじゃん」「復活したか」「健在や…」と思わせてくれた曲で、されど作曲:布袋(群馬県高崎市出身)の名前を見ると複雑な思いが胸をよぎるほどに、わい(24)もそれなりに修羅をくぐっており、伸びやかさは変わらない。もうベストテン番組は下火になっており、私も地元を離れ東京でインターネットの洗礼をうけてAMラジオは聞くものではなく、検索エンジンでかつてを回顧するものに変わっていた。
んなこたあない、名曲だw
第4位
- 静かにきたソリチュード
マジレスすると、これが長く、わいのベストなんだけどさ、ちょいと悲しい曲だから。作詞を担当した戸沢暢美の話をしようか。
戸沢こそ、90年代と00年代を支えた、そう、山際淳司が「忘れられた」と形容されるのだとしたら、忘れられた作詞家を予定されている。貶めているのではない。詩歌は、無名を獲得し、風景や時代に溶け込んでこそ普遍を得るんだ。谷村有美の「がんばれブロークン・ハート」これすでにWikipediaでリンクがないじゃん。名曲やで。それで戸沢さん、
2012年3月、食道癌のため死去。生前からの意思に基づき、災害などで親を亡くした子どもたちや青少年の健全な育成や教育の確保をはかる目的で、同年2月17日に「一般財団法人 戸沢暢美財団」を設立、理事に就任。本人の没後も戸沢暢美財団(戸沢財団)として、戸沢の遺志の実現に努めている。
一般財団法人 戸沢暢美財団(戸沢財団) | THE TOZAWAMASAMI FOUNDATION
3億円を投じるならこっちだろう。
戸沢の手がけた詩のせつなさ、かなしさ、やるせなさ、しかし、恋の相手を責めるのではない、そのやさしさは、おれは、だれかが検証して跡づけるべきだと思う。「評伝 戸沢暢美」を、たとえば、はあちゅう! 次を読んでくれたら、おれはいまならまだ許そう。
小説家としては、一流ではない。そりゃそうだ。そうじゃないんだ。この短編集は、戸沢暢美という、閉じられた生を現在地からたどり、彼女の残した歌詞と併せて読み、あらためて歌詞に戻ると、彼女の見た夢が彩りをもつ(ちなみに、阿久悠は、色が濃すぎてそれがない)不思議な構造をしている(そうとしか感じられない)。
第5位
- Blue Moon Blue
今井美樹のおやすみソング。小泉今日子のスターダストメモリー(The Stardust Memory)あるいは夜明けのMewと双璧だろう。
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ま、シングルに絞ったけれど、たとえばアルバムelfin、戸沢暢美の面目躍如よ。「思いだしただけ」「ふたりでスプラッシュ」「クラブ・ロンリーハーツ・エキゾティカ」ここだけ、繰り返し、メタルテープとCDの両方で何度くりかえし聞いたことかね、おじいさんや。
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若い人には通じないだろう。いいのさ。おれは、初めての(グループ)デートで、「今井美樹が好き」っていうから、ははあん、どうせPのつくあれだろうきょうも退屈なよるになりそうだぜハニーいいのさおれは新沼謙治(津軽恋女)と本をめくっていたら、「彼女とTIP ON DUO」を入れた、べらぼうにうまかった、おねえちゃんと結婚し、離婚した。戸沢暢美財団に、どうぞ寄付と、歌唱を。