illegal function call in 1980s

1980年代のスポーツノンフィクションについてやさぐれる文章を書きはじめました。最近の関心は猫のはなちゃんとくるみちゃんです。

なぜ日記をつけるのか

船橋大神宮へのお参りを済ませて帰宅しました。

以下はその帰途、歩きながら頭をよぎったことです。

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id:CALMIN さんが「日記をつける意味」という、大変に印象深い記事を書いていらっしゃいます。

www.calmin.org

これに対しては、「はる君のこと、CALMINさんのことが気になるから、書いてくれると、それを読むと安心します。だから…」みたいな優等生的な反応が容易に想定される。いえ、わるくはありません。僕も気になって仕事中に踊り場に出て何度かサイト、Twitterアカウントを、開いてしまいます。

ただ、僕が僕らしいという意味で今日、これから書くのは別のことです。

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敗血症という難しい症状、ステージにあって、ただやっぱり、初期の段階でPICUでそれが見つかって信頼出来る先生とスタッフのみなさんが精力的に尽くしてくださっているといいます。僕はそれは決してマイナスの要因ではないと信じる立場です。

だから、はる君はきっとよくなってお家に帰ってくるでしょう。

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そして、すくすくと育つ。中学生か高校生のころに、CALMINさんと、お父様と、ふたりの上のご兄弟と、はてなの日記を興味深く読んだり、話したりする機会があるのじゃないかと想像します。

日記をつけるのは、そのため?

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僕がいいたいことは、それとはちょっと、異なります。

思い、想念、話しことばというのは、それはとてもとても消えやすく、弱々しい性質をもつものです。山際淳司も、(生涯で僕の知る限りいちどだけ)そのことに言及しています。

何もしないでいると、頭の中は様々な想念でいっぱいになってしまう。いろいろな言葉や、ちょっとしたフレーズや、活字で読んだ文章や……そういったものが次から次へと登場してくる。それがわずらわしかった。また、それを紙に書きつけてみたりするのも、僕はたまらなくいやだった。ノートに清書された詩を目の前につきつけられたりするようなことが度々あったが、ぼくはどうしても好きになれなかった。ひとことでいってしまえば、そういうものはあまりにも弱々しかった。そう思えた。すぐにひねりつぶされそうに見えた。安易だと思った。

そのかわりに、ぼくはある一時期、走っていたのかもしれない。

山際淳司「夏、その2」(角川文庫『彼らの夏、ぼくらの声』P.106)

彼らの夏、ぼくらの声 (角川文庫)
 

この部分は、ライター山際淳司誕生/転回の決定的要素のひとつです。彼が19歳、浪人生のときのことです。ただ、今日はそこを話すのが目的ではありません。「だから、書く以上は、浮かんだり消えたりする想念を定着させる意味のあることばを紡ぐ」というのが、僕が話したい第一の点です。念のため申し添えれば、このことを僕が誰かに押し付けようというのではありません。

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第二点は、こと、はる君とCALMINさんの日記についていうならば、未来の僕あるいは「僕たち」のため、ということです。僕はこの記事のおしまいに書く3つ目の話/企画の延長において、きっと5年後にはる君に会いに行くだろう。そのときに、僕はCALMINさんと僕と「僕たち」(すなわち、ブコメ、言及記事…)の日記のエッセンスを物語に書き起こして、彼、はる君に絵本を作って贈るつもりです。

その絵本は、いま確かに手元にある、けれど5年後の僕たちからすれば、いまからの5年間の前に形を変えて当人すらどこか片隅に置き忘れてしまった蒸留酒のような形を、おそらくとる。僕たちは、それを読み、なんともいえない懐かしさに襲われるに違いない。

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ここから数行に記すことは、縁起でもない話とは、思わないでくださいね。

例の僕が書いた物語で、血液グループ先生はインターネットの掲示板を通じて寄せられた大量のメッセージを、よよん君の元へ届けた。理性で考えれば、そのメッセージは、いちばん読んでほしい人に読まれることはあり得ない。

じゃあ、書かないか。或いは、書かれたものを印刷して持っていかないのかといわれたら、答えは断乎としてNoでしょう。

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僕は血液グループ先生のとった、この大変に優れた手法を、未来のために使いたい。

未来の、はる君のために。

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えー、オホン、「メンヘラ部長日乗」始めました。

恥ずかしいので読まないでください(笑)。しかし僕はこれをなんとしても収益化してみせる。激しくだ。アフィリエイト(やる)、仮想通貨投げ銭(やる)…互助会以外のことは何でもする決意である。うむ。

5年もやれば、書籍化の話がきっとくるだろう。アフィリエイト収入も、仮想通貨の上増しだって、きっとどうにかなる。

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それを元手に、ランドセルを、買う。絵本を刷る。そしてその出来上がった絵本をランドセル入れて、はる君に渡しに行くんだ。