illegal function call in 1980s

1980年代のスポーツノンフィクションについてやさぐれる文章を書きはじめました。最近の関心は猫のはなちゃんとくるみちゃんです。

さっき(から何度か)地震があって。アホの役員にオンラインで付き合ってたんだけど。まあそれはええわな。タジン鍋のガラス蓋が、ガタガタ揺れて、棚から落ちて、割れて破片が飛び散ってしまった。かちゃん、ぱりん、って音がして。

「くーちゃんは離れて寝てる」「みーちゃんも遠い」「はなちゃんもロフトの上だ」

焦ったよ。箒を持って、掃いて。ガラスの破片って小さいのな。思ったより、微小。掃いた後で油断して、キッチンペーパーを湿らせて、拭いたら、残りの破片(ガラスの十代)に左手の小指の先をやられて。また、焦った。

「くーちゃんは離れて寝てる」「みーちゃんも遠い」「はなちゃんもロフトの上だ」

まためちゃくちゃ掃いて、指でなぞって、広範囲に掃いて。

向田邦子を思い出して。「消しゴム」な。ガス漏れの話よ。うちはIHだ。ねこちゃんがいるから。万に一つも備えて。くーちゃんの肉球にガラスの切っ先がだな、触れたら、おれは責任をとって腹を切って、しぬと思う。

前に、バスルームで、棚からシャンプーがこぼれて床に落ちた。くーちゃんはバスルームを避暑地のようにしていた。シャンプーがお尻さんに付着してしまった。

おれは、

「どうも最近、部屋のあちこちで、いい香りがする。その香りが、動いている」

でさ、気づいたら、超焦って、腹を切るのが先か。いや待てい。まず布巾のおろしたてのを人肌ほどのお湯に浸して、くーちゃんを(拭かれるのを嫌うくーちゃんを)、何度かにわけて、お尻さんを拭って差し上げた。ごめんよくーちゃん(泣)。

バスルームのシャンプーは撤去だ撤去。一切合切、撤去。再発防止。

完璧主義者を装って、おれは多く、抜けている。

いまからもうもう一度、床を掃いてくる。明日朝、さらにいま一度、掃く。

おれのくーちゃん(泣)。

みんなと同じだ。おれにも「いいたいこと」は山ほどある。日本のこの20年25年のITや産業構造だとかな。それをいったら170年なんだけどな。いわねえんだよおれは。

くーちゃん(少しお歳を召されました)は何もいわない、仰らない。「くーちゃんを生涯、お守りする」。他は、本末の末、中体西用の用、枝葉末節だろう。その「用」に徹する。くーちゃんは知らないままでいいのです。おれのくーちゃん。

ここ数日(年度末を控えているためか)「ひっぱりだこ」で。嫌味ないいかたになるのは百も承知で、やだなあ、おれ。DXコンサルタントとか。コンサルじゃねえってのに(笑)。プログラマーだよ。なーんちゃって。カネにならない古語の品詞分解の専門家だ。あと偽造署名の…いや何でもない(笑)。しょぼしょぼと庄野潤三でも読んでいたい。読書の時間も最近はままならない。えらそうに書いてるが視力(持続力と回復力)が落ち気味。測ると1.5はあるんだけど。「疲れ目」ってやつで。いちど使っちゃうと間を置かねえと勃起しねえのと似てる。若いころにしこたま文学をやっといてよかった。その余慶と余生をおれはいま生きてる。文学をやってたからくーちゃんと出会った。うそじゃねえよ。うそじゃねえってんだろ。少しっぱかりのカネをもらって会社に入れたからって何だってんだ。経営改善くらいコンサル入れずに手前でやれよ。やれんだろ。民間も自治体も。呼ぶんじゃねえよ。おれは帰りたいんだ。呼ばれたらビシっと出てくけどな(笑)。そこがまた自分でもいやでいやでたまらん。くーちゃんは動じずおおらかにお眠り遊ばし候。帰りが遅れて夕飯の定時(16:00と朝4:00)に響くと、響くと...黙っておれを待っていてくれ(てい)る。黙って女に待たれるとおれはからきし弱い。

今回もid:kash06さん向けのネタを。

海老沢泰久が1996年から97年にかけてNEC VALUESTARのマニュアル(?)を書いた。

これは当時、静かに(知る人ぞ知るような恰好で)高く評価された。高く評価したのは、例えば(おなじみ海老沢贔屓の)丸谷才一である。画期的なものだった。例えばあくまでも比喩的ないい方だが、「パソコンにとって電源とは何か」「セットアップとは何をどうすることか」「何をどこから取り出してどう取り付けて」「それで何ができるようになって」「だから次にどうすればいいか」が、読み物として書いてある。取扱説明書とはあまりに画期的なものだったので、このスタイルのものは爾来(ちょいと小難しい熟語を使ってみた)、出ていない。

企画までのいきさつが例えばこのサイトに、記されている。

■画期的だった操作マニュアルについて | my コンテンツ工房|業務コンサルタント 丸山有彦

海老沢研究者の僕としては、ライオンズ時代の広岡達郎に野球のことを尋ねに行って初日の取材が終わり、「それで本当に分かったのか」「わからないならまた明日も来なさい」と広岡にいわれた経験が生きているのだろうと思うが、今日はその話はしない。また今度ね(笑)。

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いま、セキュリティのマニュアル(ぼかした表現)を書いているんだけど、名だたるベンダー(SIer)の出してくる手順書が、「これじゃぜんぜんわからん」なのよね。IPSecとか、第三者認証とか、そんなの中小企業の情シス兼務の事務員がさらっと読んで「ああはいはい。これこれ。すらすらー」っていくわけないじゃんね。セキュリティってのは「現在の平穏な状態を維持するための警備」だよ。その国民国家の根本が国防でしょ。じゃあ何で現代はセキュリティっていうと特に若い世代は「情報セキュリティ」をまず想起するかというと、あらゆるものごとが、IT化したからです。そこでITがやられちゃったら国が機能停止に陥る。復旧までにはヒトカネモノの経営資源3要素が重大なダメージを負う。国だけじゃない。修身斉家治国平天下、森羅万象、ミクロは虹彩認証であるとかIoT化した臓器であるとか、マクロは宇宙開発に至るまで、ぜーんぶITじゃん。

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そっから書かなくてもいいんだよ。ただ、何でも、何かしら「書かれたもの」を読むと、「書いた人」が、どの辺りの高みと視座、視覚でセキュリティを対象叙述しているか、読み手にはバレちまうざんしょ。

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本題ね。横浜に、酒飲みながら古今東西の文学書とサブカルを噛みながら、生業として、確か植物か何かの街頭標識(ガイドとUIだ)か何かを制作できる書けるブロガーがいるじゃん? おれ知ってんだ(笑)。しかもそのブロガーさんは、めちゃくちゃ優しい文体で、海老沢/丸谷(美味礼讃/ただ栄光のためにの評)のいうところの「噛み溜まりの残らない」読み物が行けるじゃん?

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「発注するー」って思った。いつか必ず発注するぜ。まあ、ベンダーやユーザーへの納品物にはなるまい。海老沢のマニュアルの系譜が途絶えてしまった後の世をおれたちは生きている。おれがおれのためにそのブロガーさんに発注すればいいんだよ。ひゃっほー!