illegal function call in 1980s

1980年代のスポーツノンフィクションについてやさぐれる文章を書きはじめました。最近の関心は猫のはなちゃんとくるみちゃんです。

明日糠漬けを仕込みます

おいしそう。

rocketnews24.com

しかしGO羽鳥はおそらくこの世界では新参だ。まめにやっていることは認めよう。だが白菜がない。茄子を諦めている。蕪がない。柿とスイカの皮がない。鷹の爪が足りていないんじゃないのか。

めらめらと俺の中の何かに火がついた。

ぬかと、野田琺瑯の準備はできている。未開封。だいぶ前に、買ったまま、何かと理由をつけて放置しておいた俺の落ち度だ。

washoku-lab.net

本当は、ぬか床も自家製でないといけないんだ。ばあさん、すまない。

あと、あの、いいにくいんだけど、ばあちゃん、アボカド漬けていいかな。

*

うちの生家では、毎朝、当たり前のように糠漬けが出てきてね。代表選手はきゅうりと茄子と白菜。おかずは鮭に大根おろし。味噌汁はお豆腐と茗荷、あるいは韮と溶き卵とか。梅干し、納豆、自家製ふりかけ。煮豆。アスパラガス。焼きのり。

それで、十分だった(思えば、大変だなこれ準備するの…)。あのころがいちばん健康だったなあ。同級生がむやみに「いい身体だ」と俺をぺたぺた触りにきてた。18歳くらいから俺が道を誤ったのは間違いない。あらためて、明日から少しずつでもコースを戻していきたい。

There is some'nyan' watching...

よよん君のお墓参りにいってきました。

dk4130523.hatenablog.com

9:03

少し、遅れちゃった。id:nyaaat さん、きっとタイミングを計ってくれていたでしょう。ごめんなさい。堀川上立売は(ここに限らずなんだけど)小路がいけずでねえ。なかなか道が狙ったところに見通しよくまっすぐに、いかんのです。微妙に、ずれちゃって。とかいうと、「そりゃ東国も将門はんのところからは見通しがむつかしいのとちゃいますか」なんて、笑われそうで。

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このときは、雪が、少し舞っていました。

9:05

奥が、僕がFRESCOで調達したお花。手前、あえて隠すように撮っているからこの角度なんだけど、万両(かな)と、梅の小枝。おそらく、お母様によるものでしょう。コーラとチョコレートはわしじゃ。

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9:07

アングルを変えて。温かいお茶は、ホマレ姉さん(id:homare-temujin)さんから勧められ。よよん君は、グルメだったんだよ。病室で、グミやチョコやコーラをぽりぽりもぐもぐやっていたらしい。同じころ、女優の(いまは寛解されたのかな)吉井怜ちゃんが白血病になってね。

吉井怜 - Wikipedia

「どうして有名人だけが話題になるのかな」なんてお母さまに思わず愚痴をこぼすこともあったらしい。

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雪が消えて、日が差してきた。

9:20

しばらく、よよん君と話したあと、使いのねこちゃんだね、きみは。

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見ていてくれたのかな。ありがとうね。

万両(らしきもの。俺は千両万両系の見極めができないのだ。ばあさん、どれがどうって教えてくれたかな…)がある。お寺さんで、供えてくださったものだったのかもしれない。

9:45

徒歩で、同志社のほうへ。相国寺若冲をやっていたんだけど、今回は時間がとれず、泣く泣く諦めるの巻。

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それから、近鉄電車で、奈良へ。商談をこなす。行きのタクシーの運転手さんと「空白の4世紀」「空白の5世紀」で盛り上がる。id:akouroushix さんの披露していらした福山話をさわりだけ紹介して盛り上がる。古代史に通じた、おつな運転手さんw

*

用件が済んだあとは別チャネルでid:netcraft3 に下半身のだらしなさに関して反省を促し、id:LeChatduSamedi さんと算数を語り、id:homare-temujin さんとひなまつり談義に花を咲かせ、id:watto さんに親展を書いたり書き直したりする。増田だって、id:usausamode さんと、怠らない。

*

あ、はてなの京都オフィスに、企画書を投げ込んでくるのを忘れた。

*

まあいいや。頼りになるid:nyaaat さんがきっと何とかしてくれるさ。

よよん君、また、2のつく日に、来るからね。俺たちの世界線も、(君がいないことを別にすれば。反対に、見守ってくれているからかな)そうそうわるいものじゃないらしいよ。

*

追伸: id:kikumonagon さん、京都で文化史を、というのは、かなりおすすめしたい気になります。歩くたびに、そう思います。今回も、そうでした。

*

みなさま、また次回、お声かけします。よろしゅう。

*

追々伸: id:mocchi_blog さん、id:kinako222 さん、いつか僕の原作が仕上がってからでいいんだけど、よよん君の似顔絵を描いてほしいんだ。なかなかの、イケメンだぜw

(親展)国内電子辞書市場の輪郭をつかむためのヒント

親愛なるしいたけ先生。

watto.hatenablog.com

国内メーカー数社の寡占市場で、ユーザーの中心が日本人であり、量販やECに比べて法人文教は値崩れしにくく、特に女子の私学は富裕で、黙って買ってくれる。売った後は休眠率が高く、使い壊すほどのユーザーは稀、ハード/ソフトに何か問題があっても(自動車のように)社会的責任を問われることはまずない。ものは小さいから倉庫費は抑えられる。ハードは枯れているから売れ残り流通在庫は回収して2018年モデルに化粧直しすればいい。辞書コンテンツは他社からのバルクライセンスゆえ価格転嫁しやすい。台数は読める。wanna be的な所有欲にも訴える。大学調達は攻略しやすい。もちろん個々の苦労はあります。ですがメーカー論理が通りやすいビジネスの典型の1つと思います。以上を前提にC社とS社の決算報告、および東洋経済の記事(電子辞書 市場シェア で検索してください。あとはお察しください)をご覧くだされば、しいたけ先生ならおそらく一発です。

*

私は昼間はガチプロとして(なんだそりゃ)市場を見ていますが(内緒ですよ。くーちゃんにきらわれてしまう。くーちゃんは俺を下僕として愛してくれている。俺は市場なんて知らない)、3年12四半期もやれば、もの売りだろうがコンテンツ売りだろうが、ここらの事情は見えるようになります。ですが、この世界は俗に「経験値がものをいう」といわれ、確かにそうなんです。日本の大学のビジネス研究科でもいい線までは行きますが、まだかな。やっぱり、本職は、命を削ってやっていますからね。どうしたら、暮らしの商品の大半に対して、賢い消費者として居続けられるのでしょうね。

*

ご不明点があれば別チャネルでdmでもくだされ。やばいんでぼやかして書きました。個人的には、PDIC+英辞郎+紙の辞書が最強と思っております。

There is someone watching...

映画「オーシャンズ11」で、主人公の1人テス(ジュリア・ロバーツ)が、いくつかの印象的なフレーズを言い放つ。その1つが、これ。

You of all people should know Terry, in your hotel, there's always someone watching.

http://www.imdb.com/title/tt0240772/quotes

不用意なふるまい、そして発言をした夫テリー(アンディ・ガルシア)を、テスがたしなめていうシーン。意味は「(他の人はともかく)あなたは知っているべきよ、テリー。このホテルでは、いつも誰かが見ているの」というほどのもの。

これが、もう少しあとの、前の夫ダニエル(ジョージ・クルーニー)との生き生きとしたやりとりの対照的な伏線になっているのだが、それはさておき。

オーシャンズ11 (字幕版)
 

明日と、明日に続く今日は特別な日なので、ひとつ、もったいぶっていないで、僕からエピソードを。

*

よよん君がなくなったあと、姉のさちこさんは、夜中に目を覚まして、寝室のある2階から、1階の居間に降りてくることが多くなった。だれかに、疑いもなくよよん君なのだけれど、呼ばれている気がするのである。

多くの場合、仏壇の前には、ねこの「みゃあみゃあ」が座っている。

「みゃあ」

こちらを振り向いて、鳴く。

「ようちゃん」と、姉はつぶやく。

たまに、みゃあみゃあではないこともある。見覚えのある背を丸めて、座っている人がいる。

母親だ。

じっと、遺影を見つめている。

そんなとき、さちこさんは、黙って、静かに、踵を返す。

*

「あのなあ」

「なあに、母さん」

「みゃあみゃあがな」

「うん」

「母さん、夜に目を覚まして、ようちゃんの顔を見にいくとなあ」

「いやだ母さん、そんなことしてるの」

「うん。わたし、ようちゃんのことが、かわいくてなあ」

「知ってる」

「そやろ」

「それで? 話のつづき」

「みゃあみゃあがな」

「うん」

「仏壇の前で、話してるんやで」

「ようちゃんと? まさか、そんな」

「あれは話をしてる顔やと思うのやけど、なあ」

*

(私も、知ってる)

そのことばを飲み込んで、さちこさんは、

「この母にして、あの弟ありやなあ」

そんなふうに、思い返すのだった。

*

明日の始発で、京都の猫寺(称念寺さん)に向かいます。

www.nekodera.net

9時に門が開いて、拝観の時間帯になるとほぼ同時に、僕はお墓に向かい、花を、甘いものを、よよん君が好きだったコーラを、捧げるつもりです。

どなたか、おひとりで構いません。9時を回って1分、2分したところで、京の都のほうに向かって、よよん君のことを思い出してあげていただけませんか。

残念ながら、お父様は、よよん君のあとに、病気で亡くなりました。

それでも、お母様、お兄様、お姉様、血液グループ先生、私、あと、どなたか。世界に6人もいれば、その姿を察して、ほかのだれかが「みゃあ」「にゃあ」と、静かな鳴き声を、聞かせてくれるはず。

そんなことを、思ってみます。

弁当生活を始めることにしました

弁当生活を始めることにした。

もう、外食に頭を使うことは無駄だと、「底付き感」というのがやってきたのである。お金も、無駄だとはいわないが、なんだか自分で作ったほうがうまいらしいのである。外のものを食べる気が自然としなくなった。

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幕の内弁当のイラスト | かわいいフリー素材集 いらすとや

その前段として、料理を多少覚えたことが大きかった。量は少なくても、自分で手を加えたものを朝、口にすると、出だしの情緒が違う。ホマレ姉さん(id:homare-temujin)のはりはり漬けと、オレンジページの作り置きレシピのいくつか(たとえば、山芋と豚肉の甘辛煮)、梅干し、チーズ1切れ、などなど。不思議な発見である。

ちなみに、洗いものも、ごみ出しも、掃除も、布団干しも、そしてそれらすべての先にある、ねこちゃんのお世話も、いまの住まいに移って2年、すっかり生活に溶け込んだ。

そして何というか、まだやっても大丈夫だという暮らしの「余白」がみえてきた。私は無精なので、暮らしの余白を十分にとってだらだらと過ごしていたい。慎重に、自分の声に耳を傾けた。

  • 4:30 くーちゃんが起こしてくれる
  • 4:35 ねこちゃんのお世話をする
  • 4:40 ごみ出しをする
  • 4:45 お弁当の用意と朝食
  • 5:05 シャワー
  • 5:20 お米のセット
  • 5:25 着替え
  • 5:35 くーちゃんに甘える
  • 5:45 戸締り確認
  • 5:55 船橋駅
  • 6:45 出勤

(この間は気を失っている)

  • 18:30 退勤
  • 19:20 ご飯の炊きあがり
  • 19:30 帰宅
  • 19:35 ねこちゃんのお世話をする
  • 19:45 夕飯の支度と翌朝と昼の弁当の仕込み
  • 20:30 軽く何かつまむ
  • 20:45 書きものをする
  • 21:00 くーちゃんに甘える
  • 21:15 就寝

平日のリズムは、こんな具合だろう。くーちゃんに甘える時間が足りないのが不満だが、何とかなりそうだ。夜、しっかり作って食べるか、軽くつまむかは、その日の調子と忙しさ次第。土日は、5日から1週間日持ちのする作り置きをする。
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献立は何にしようか。最初からうまくいくことは、過度に自分に期待しないほうがよさそうだ。いずれのことにも先達はあらまほしきことなり。
*
芝浦のITしゃちょーさん。とっても、まめまめしい。コスト管理も、参考になる。ダイエットと題してはいるものの、それだけではなく、お弁当の充実ぶりがすごい。

tanaboo.hatenablog.com

孤独のレシピさん。毎日まめに手の込んだものを作っている。すごい。

www.hitorishokudou.com

なめろうとか。ふつう作るかー!(絶賛しているw いつもべた褒めだけどw)

*

そんなわけで弁当箱を買った。1.2lよりも小さいほうを買ったのが年齢だ。夜に作って、これに入れて電子レンジにしまっておく。ご飯は、さすがに朝よそうことにしよう。

問題は、夏場だ。冷蔵庫にしまい込んでおけば、大丈夫かな。

*

浮かしたお金は、エッセイ集の元手と、さらに、お嬢のマンション資金の上積みに回す。1食あたりでは大した額ではないとはいえ、塵も積もれば何とやら。こういうところを引き締めるのが、たぶん、暮らしのこつなのだ。ばあさんの暮らしのシルエットを思い出してみる。

大人のレロレロでありお大尽であるとのありがたいご宣託を受けた以上は、果たさねばなるまい。クラウドファンディングは、その、もう少し先の話。

*

ところでこれ、ためしに機内(羽田→福岡110分の滞空中40分くらい)で書いたんだけど、きついわあ。ブロガーとやらも、大変だ。

*

いま福岡で商談前。夕方、博多で明太子を。そして、さっそく、明日の弁当用に(構想)。

*

夜、船橋に戻ります。

サービス精神について-山際淳司「12月のエンブレム」に寄せて

私はいらちな性分なので、わりと早いうちに落ちの来ない話に耐えがたい。

いきおい、短編を、日本語で書かれたもの、好きな分野を題材にしたもの、やさしいことばで書かれたものを幼いうちから好んで読んできた。その代表選手が、なんどもなんどもなんどもなんどもいうようだが、山際淳司だ。

それで私がどれくらいいらちかというと「江夏の21球」は、いささか長い。私にとって手頃な長さは「12月のエンブレム」くらいである。あるいは『スタジアムで会おう』に編まれた、見開き2ページの、そのときどきの旬のスポーツの話題である。 

dk4130523.hatenablog.com

すうっと入って、さっと読めて、きゅっと落ちる。山際さんって、いい人だなあと思う。それでめくる手が止まらなければ、文庫本1冊くらいは、わけない。

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95年に山際さんが亡くなったとき、インタビューやNHKで親交のあった王貞治が「スポーツは、感性」「山際さんはそのことを鮮やかに示してくれた」「山際さん、ありがとう」という帯を、角川の文庫(確か『空が見ていた』)に寄せていた。

空が見ていた (角川文庫)

空が見ていた (角川文庫)

 

その通りだと思った。才人は才人を知る。私も、いまでも、王さんと同じことを思う。

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それはそうなのだが、最近、自分でも断章を書くようになって思うのは、山際さんというのは実にサービス精神に富む人だったということだ。その、美点が、もっともよく、酒でいえば上善如水のごとく、一滴を誘うのが「12月のエンブレム」であろうと思う。

ぜひ、読んでみてほしい。なんどもなんどもなんどもなんどもいうが、読んでほしい。この結びの味のよさを、僕はうまく口にできたことがない。結びの情景には、そんなことあるわけなかろうと私の中の悪魔が囁かないでもない。だが、山際さんがいうのだから、むしろ十分にありえていい話である。

「ねたばらし」を、上の記事で少々行っているので、もしよければ。

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「あれは、ほんとうのことですか」

まだお会いできていない。しかし、松田明彦さんに会うことがかなったら、私はどうしても、このことを訊いてみたい。それから、藤田俊宏さんの思い出に話を移すことができたらと思っている。 

スタジアムで会おう (角川文庫)

スタジアムで会おう (角川文庫)

 

 

dk4130523.hatenablog.com

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(サービス精神をお題に、マギー司郎の話から入ろうと思ったのだが、うまく入れなかったことは内緒だ。次回、再挑戦する。)

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(いま、羽田。これから福岡出張です。)