illegal function call in 1980s

1980年代のスポーツノンフィクションについてやさぐれる文章を書きはじめました。最近の関心は猫のはなちゃんとくるみちゃんです。

【PR】黄金頭さんの薄い本が出ます - 業務連絡/お申込み受領

業務連絡です。

これまでにお申し込みいただいた方、ありがとうございました。

早いもので主人がオオアリクイのドロップキックに敗北を喫して3年になりますが、関内先生もお申込みには喜んでいらっしゃるかと思います。

さて、これまでのメールでお申込みくださいました方、非常に簡素な返信で恐縮です。抽選の厳正を期す意味で、紋切り型で返信を差し上げましたこと、お許しください。

また、万一、メールでお申込みをされたにもかかわらず返信がないという方、再度お送りください。それでもだめな場合は本記事にコメントをいただけたらと思います。

船橋海神

【PR】黄金頭さんの薄い本が出ます - 申し込み方法

黄金頭さんの薄い本の申し込み方法についてです。

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  1. まずは、京都文フリにお越しください。
  2. 難しい方は、goldhead.yokohama@gmail.comまで、取り急ぎ「通販ご購入の意思」と、「薄い本のみ」(本体500円。送料別)「薄い本と獣臭い付箋」(本体500円+付箋300円。送料別)と「付箋のみ」(300円。送料別)いずれをご希望かお知らせください。この時点では、郵送先などの個人情報を記していただく必要はありません。
  3. 文フリの残数を総枠として、厳正な抽選を行います。文フリで完売した場合には当選者が出ない可能性もあります。抽選者は、編集担当のこもちししゃもさんです。当選された方には、メールでご連絡します。
  4. 残念ながら落選されて、それでもほしい方のために、http://ameroad.net/のようなところで電子販売を行う可能性があります。文フリ後に、あらためてお知らせします。
  5. 落選されて、それでも「薄い本」(実体)がどうしてもほしい方は、第2集の刊行(元号が変わるころ)をお祈りいただけたらと思います。

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とてもいい本です。どれくらいいい本かというと、

意味不明の供述をするくらいです。とりわけ「特別書き下ろし」には\(^o^)/ goldhead サンノ ヤサシサガツマッテル (´;ω;`) よろしくお願いします。

いま世界(British - BBC)ではこんなことが話されているらしい

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本日2019年1月14日午後13時ごろから、毎時0分と30分に、BBC Worldのストリーミングから120秒を切り出してJuliusの音声認識にかけ、それを蓄積し、5時間半後のつい先ほど、直積された約1,100語をWord Cloudにかけたものです。

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これは蓄積したものです。自宅のローカルnginxにとりあえずplainで出しています。
*

1日重要単語100くらい並べて、そのうち30個を覚える活動を継続していけば、BBCのニュースはだいたい理解できるようになるでしょう。サービスメニューきちんと構想し、いずれリリースしたいと思います。

Raspberry Pi 3 with cluster HAT + Julius with Dnn に、NHK夜のニュースを認識させてみた

Raspberry Pi 3 with cluster HAT + Julius with Dnn に、NHK夜のニュースを認識させてみた結果です。

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pi@controller:~/jtube $ cat formatted.txt |nkf -Z
八時のNHKニュースです。海上自衛隊の紹介飢餓韓国軍の駆逐感から射撃管制用レーザーを照射された問題で、今や防衛大臣は、両国の防衛当局間も次回の協議の早期開催に向け調整を急ぐとともに。商社の事実を認めさせるため、自衛隊の電波記録を示すことも検討する考えを重ねて示しました。この問題で、韓国国防相は、韓国側の主張をまとめた映像を公開するなど、レーザーの照射を重ねて規定してより。両国の主張が食い違った状態が続いています。これについて岩や防衛大臣は千葉県の習志野円周上で、記者団に対し。大事なのは、日韓でこういうことが起こらないようにすることである。当局間で必要な協議を継続したい。韓国側には、あらためて如何則夫伝え再発帽子を強く要請したいと述べ。日韓の防衛当局間の自戒の興味を早期に開催するため調整を急ぐ考えを示しました。その上で岩屋大臣は。これまで残念ながら見解の一致に至っておらず。必要に応じて渋滞の伝播情報も含めて先方に開示し、事実をしっかりと確認させることもありうるので。レーザー照射の事実を認めさせるため、防衛当局間の協議で、自衛隊の電波記録を示すことも検討する考えを重ねて示しました。世界の航空会社の安全性を評価する専門メディアの最新のランキングで、日本航空が、パイロットの飲酒問題を受けて、上位二十社から脱落したことがわかりました。で世界の航空業界から厳しい目が注がれています。世界の航空会社の安全性やサービスの質を、強化している、オーストラリアの専門メディア、エアラインレーティング数は、犯罪性の高い航空会社上位二十者を選ぶ、最新の二千十九年版のランキングを発表しました。それによりますと。日本からは全日空が選ばれた一方、二千十六年から三年連続で選出されていた日本航空はランキングから脱落しました。このランキングでは、世界の四百後の航空会社を対象に、自己の記録や政府による監査経営状況などの指標をもとに、安全性を評価して行け。担当者は、メディアの取材に対し、日本鉱区について、やっぱりロットの飲酒問題で除外したと話しています。日本航空をめぐっては、パイロットに続いて客室乗務員の飲酒も発覚し、国土交通省が業務改善勧告を出していて、世界の航空業界からも厳しい目が注がれています。スノーボードのワールドカップは十二日オーストリアで、女子スロープスタイルの決勝が行われ、二十歳の、を二つから雅選手が八十五.三三をマークし、二千連続で優勝を果たしました。オリンピック選手は、ワールドカップで初優勝した先月二十一日の大会に続き、通算二勝目です。十七歳のいわば一デーだ選手は語彙でした。また、男子スロープスタイルの決勝は、十六歳のくに竹孔明選手が、八十三.八六で参院に入りました。原書を狙った十七歳の大塚タケル選手はよい。人々は武器選手は語彙、大久保より選手は無いでした。男子の優勝は、ノルウェーのモンスーンロイスらの選手で通算参照目をあげました。プロ野球日本ハムのドラフト一位吉田構成投手が、千葉県鎌倉市の二軍の施設で行われた新人選手の歓迎セレモニーに参加した。集まったおよそ二千五百人のファンと交流しました。歓迎セレモニーでは、まず八人のルーキーが、転入届をオカマが椰子の主張に言って渡した後、地元の少年野球チームの子どもたちから、選手に花束が贈られました。その後の交流イベントでは、ファンから吉田投手に、狙いたいタイトルはという質問が寄せられ、吉田投手は沢村小とりたいと答えて、会場から大きな拍手が贈られました。それも二のあと吉田投資は、大勢のファンに来ていただいてとても嬉しかった、甲子園でも声援が力になったので、プロの世界でもたくさん応援してもらいたいし、期待に答えられるよう頑張りたいと話していました。この時間のニュース世代がお伝えしました時刻は八時五分です。

http://www9.nhk.or.jp/r-news/podcast/mp3/20190113200003_21344_1_1_2.mp3

  • 思いの外、よい感じ。
  • Gmmだと、劣る。
  • 固有名詞に弱い。が、辞書でカバーすべきだろう。
  • 4分57秒のニュース音声に対し、約45分の処理時間。これは明日以降の課題。
  • (ハード/ソフト)環境構築と、パラメータ設定と、ここまでの動作に1日半から2日。

私信2 - いつか、書くことが好きになる日のために

今週のお題「ブログ初心者に贈る言葉

昨日の続きでもあります。久しぶりの山際淳司/津田真男の話でもあります。

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津田真男さんのことはみなさんもうきっとご存じでしょう。

80年の「幻の」モスクワ五輪代表選手のひとりです。種目はシングルスカル。都内の名門高校から浪人して東海大学に進み日々流されていくうちに「これじゃだめだ」と思い、自己回復を思い立つ。75年(昭和50年)のことです。サッカーの得意な津田青年の選んだ手段は「オリンピックで金メダル」でした。いろいろあってシングルスカルという当時「超」のつくマイナー競技を選びます。旧態依然としたボートの製造方法にも注文をつけ、孤立無援の中で自分と練習量の契約を結び、「エゴイスティックなまでに」トレーニングに打ち込む。練習開始から1年もすると、国内選考会で上位に食い込むようになります。

*

76年のモントリオールでも本人としては出場に期待しました。しかし漕艇協会はシングルスカルの選手をモントリオールに送ることを見送ります(代わりに、エイトを送った)。

津田さんは、そこで挫折を覚えない。

なぜなら、競技歴15年の田中選手がいたからです。「もし、シングルスカルが競技種目に選ばれたとして、代表は僕ではなく田中選手だったはずです」大卒新卒での就職を棒に振り、「こうなったらメダルでも取らないと収支が合わない」と新たに決意した津田選手はそれまで以上にトレーニングにのめり込むようになります。そして破竹の連勝、モスクワ代表選出…

*

本作「たった一人のオリンピック」は、山際淳司の初期傑作中の傑作です。

このこともだいぶ知られてきていることと思う。けれど山際淳司研究の第一人者を自称する私はみなさんがあまり気づいていない問題をひとつ示したい。

*

それは、津田真男さんはボートが好きで始めたのではなく、自己回復の手段として選んだということです。田中選手はそのことを聞いて、苦く思っていたらしい。山際淳司ももちろんそのことに気づいていた。だから本作は津田がボートをやめて当時の日電に就職するところで閉じています。

彼はモスクワ五輪の代表選手に選ばれた。その五輪に日本が参加しなかったのは周知のとおりである。《結局は》と、彼はいった。《自分のためにやってきたんです。国のためでも大学のためでもなかった。自分のため、ただそれだけです。だからボートを続けることにこだわることができた。バイトをしながらのカツカツの生活でもボートを続けられた》
津田真男は、現在、ある電気メーカーに勤めている。ボートはやっていない。

 (「たった一人のオリンピック」P.86/角川文庫『スローカーブを、もう一球』所収)

スローカーブを、もう一球 (角川文庫)

スローカーブを、もう一球 (角川文庫)

 

*

山際さん自身、書くことが好きでライターになったのではどうやらなさそうでもあります。ご存じでしたか。

「書くことが他人よりも速かった」「大学に、5年目もいることになり」「当時のアパートで、ペンと電話があれば始められる仕事をすることになった」と、記しています(『男たちのゲームセット』他)。また、ライター生活の中で、書くことを二度三度、リセットしたりもしている。そう宣言して、北米に旅に出たりね。

余談ですが、山際さんのご子息(長男)のお名前は星司さんとおっしゃいます。山際さんに「スター・ハンティング」という印象的な短編があって、北米の印象的な夜を思い出して命名されたのではないか。僕の、勝手な想像です。

*

津田真男に話を戻します。

しかし―前にも少し触れましたが―津田さんは、実はボートをそれ以降も続ける/再開し、継続します。

dk4130523.hatenablog.com

(我ながら実にたどたどしいですが)ここで紹介しています。

で、おそらく、津田さんはいつしか、ボートが好きになっていったのではないかと僕は思う。あるいは、ちょっと複雑な言い回しになるけれど、「いつしかボートを好きになっていた自分」を発見したのではないか。朝日新聞1997年5月2日付け夕刊スポーツ面「幻の五輪代表 闘志今なお」に掲載されている、ボートを漕ぐ津田さんの表情には、何かうっすらと幸せそうな表情が浮かんでいるように僕には見えます。

ぜひ、図書館などでご自身で検索し、お手にとってみてください。

*

僕は、書くことはいまでも嫌いです。

またいつもの言い訳をしますが、僕は本質的には読者です。出されたご飯をおいしく食べたい。それ以上の至福はありません――というのが根底にあるから、うまくならない。わかっています。95年に山際さんが、09年に海老沢泰久さんが亡くなって、僕はもはや僕のために物語を紡いでくれる人のいないことを知った。泣いて喚いて、荒れ狂いました。

僕はのろのろと立ち上がり、「自己回復のために」自分で書くことを選んだ。

津田さんがかつてサッカーで鍛えた自身の足腰の強さと競技人口の少なさなどから、よく吟味し、決断し、努力すれば勝てるのではないかと見極めたように、僕はノンフィクションなら書けるのではと思いました。

*

1952年生まれの津田さんが、朝日新聞の写真で幸せそうな表情を浮かべているのが97年、45歳のときです。僕も同じ歳になりました。そして、津田選手にとって田中選手がいたように、僕には――それくらい、黄金頭さんを知ったことは僕には画期的なことでした(笑)。

goldhead.hatenablog.com

*

そして、それだけではありません。はてなには、おひとりおひとりのお名前を挙げることは控えますが、こんな僕の書いたものでも目を通して、たまには待っているよと仰ってくださる方がいる。おひとかただけ。id:kash06 さん、いつも本当にありがとうございます。

*

いま、若い自称ライターの方が、自己回復のいち手段として書くことを選んでいますね。いつかしっぺ返しが来るぞと僕は苦々しくにこやかな気持ちで眺めているわけですが、その中から、ひとりくらいは、あのとき、実は書くことが自分を支えていたんだと、10年経って、自分の歩んできた道のりを振り返ることができたら、もしひとりでもできたなら、詩歌や、月や海の見え方が、きっと違ってくる。そんな気がしています。

*

(本当に、好きな気持ちでなければ、ノンフィクションや物語、ましてや、ひとの命に関わるような話は、書くことができないですものね。何をいまさら…)

*

季雲納言 (id:kikumonagon)さん、実はここまでお伝えしたいと思って、昨晩の記事を書き始めたのでした。ご自身が本当にお好きな道を、選ばれたらと願っています。

私信 2019/1/12

私信です。いつだったか、季雲納言 (id:kikumonagon)さんが浪人を選んだようなことを読んだ覚えがあったので、いまだに副業で(今日も)センター試験対策を行ってきた僕としては少しご様子を気にしていました。先日の記事では言及ありがとうございました。変わらぬ筆致に触れることができてうれしかったです。

*

さて、重要なお題、論点をいただきましたので、順に少しだけ言及します。

*

  • 「学歴に知性や多様性がついてくるとは限らないこと」
  • 「若さとは未熟で柔軟であること」
  • 「自分が恐らくバイセクシュアルであること」
  • 「同志とは身内より信頼出来ることがあるということ」
  • 「別にいい大学に行けなくても人生が終わるわけじゃない」

*

kikumonagon.hatenablog.com

大きく、5点挙げていらっしゃるかと思います。そしておそらく、季雲納言さんのお気持ちとしてはもう1点ですね。それは最後にお話しします。

*

「学歴に知性や多様性がついてくるとは限らないこと」

学歴に、知性はある程度ついてくると思います。正確には、学歴は結果にすぎず、すなわち主従が逆であって、学生時代を過ごした環境に対して、知性はある程度(以上)ついてきます。懸命に学ぼうとすれば、きっとついてきます。また、懸命に学ぼうとしたときに、いい環境は手を差し伸べてくれるはずです。僕が約束します。反対に、よくない環境はよほどふんばらない限り、流されてしまうでしょう。

この(多くの大人にとっては僕の掌にあるものよりも漠然とした)経験則から、「どうせなら」「せっかくなら」いい(と世間からされている)学校に(手が届くなら)入ったほうがいいと、大人たちは諄くいうわけです。

一方、多様性は、学歴にも環境にも、付随しないでしょう。認識や理性としては、ついてきます。ただし、2019年現在において、社会階層と経験知がクロスする多様性はおそらく小学校高学年か中学生がピークで、そこから入試や入社試験という名の選別を通るごとに、多様性が目減りしていくことにげんなりすることでしょう。今回は長くなるので理由は割愛し、別の機会に譲らせてください。

「若さとは未熟で柔軟であること」

これはそうですね(笑)。ひとつ、余計なことを挟むならば、文体の若さを維持することは何らか(文章表現上/生き方)の技術によって可能かもしれないということです。僕の記事では常連の山際淳司開高健は、その執筆生涯を通じて、ある種の若さを維持することに成功しているように見えます。僕が季雲納言さんの文章と、そこから感じられるお人柄が好きなのは、その、若さに通じる何かです。季雲納言さんには、ものを書く人に必要な(不可欠といってもいい)何かがあります。

ひとことでいってしまえば、感性。

最初に文体にお目にかかって驚いたのは、古文を扱いながら、まさしく清少納言的な、あるいは孝標女的な、瑞々しさです。高校生くらいで、その感性を自覚的にとらえ、筆名に採用できるセンスというのは、これはやはり特別な何かです。

これ以上は、今回は長くなるので理由は割愛し、別の機会に。

「自分が恐らくバイセクシュアルであること」

ご自身をこうであると表現することも、決めることも、51:49くらいで世間から押されるように感じることも、何ひとつないと思います。もちろん、表現しても、決めても、是です。ただ、この問題はアイデンティティと感性の根幹に関わるので、1冊だけ紹介して、あえて宙ぶらりんにします。

私の幸福論 (ちくま文庫)

私の幸福論 (ちくま文庫)

 

本書に、「性について」という断章があります。全篇を通じて、福田は性について(セックスでもセクシュアリティでもジェンダーでもなく、かつ、それらにまたがる全体を見ながら、個として女性/男性という性アイデンティティという極めて扱いの難しい自意識について)とても柔らかく書いています。お見受けする季雲納言さんの感性にとって、福田の書くもの(内容も文体も)はおそらく大丈夫ですので、ぜひ、お読みになってみていただけたらと思います。

ちなみにですが、同性であれ異性であれ、性的に(意味は上の段落で書いたものと同じです)惹かれるのは、相手が魅力的な場合にごく自然なことと思います。漱石「こころ」の「先生」と「私」あるいは「K」と「私」の間には、しばしば、婚約者である「お嬢さん」との間以上の、擬似的性的関係が(おそらく本格の漱石研究者も否定しないでしょう)見出されます。他にも、古典でも現代作品でも、優れた作品/作家は、性の問題は何らかの形で触れるものです。

古文世界でいえば、赤染衛門が女性同性愛者だったとは思いませんが―実際に彼女は夫との関係をおしどり夫婦のはしりと評されるくらいです―彼女の歌は、ときに、ある種の同性愛的な濃密さを感じさせます。いまのことばでいう「百合のわかりみ」というものかもしれません。

「同志とは身内より信頼出来ることがあるということ」

これがまさに前段の延長で、季雲納言さんはひょっとして、パートナーシップに同志をお求めなのかもしれません(一方で、僕は季雲納言さんのお書きになっていた「弟君」との関係がとても好きです。いちファンとしてね)。

身内は、信頼がなくても身内に生まれれば身内ですね。

話は飛びますけれど、僕は別れた配偶者から「あなたの愛情は結局、身内の愛情を脱することができなかったと思う。そのことは、ものを書くことを志す人間として、おそらく最大の欠点になると思う」と、離婚する少し前から(僕はそれとは気づかなかった)警告(という形の最後の愛)を受けていました(受けていたことに、28で離婚して38くらいで気づき、愚かさを実感しました)。

身内の愛情は、現代社会ではおそらく、いつか卒業を強いられるときが来るのでしょう。うまく、できるだけ長く併存するといいのでしょうけれど…。季雲納言さんが触れていらっしゃった、お知り合いになった、幸福を感じられる方と、うまくいくことを祈っています(一青窈風に)。

「別にいい大学に行けなくても人生が終わるわけじゃない」

その通りです。また、こうもいえると思います。

人生が終わるわけじゃないけれど、いい大学に行きたいと思ったら、行ってもいい。

必勝法をひとつ授けます(笑)。2019年はもう直前ですが、もしこの先、季雲納言さんが大学に行く意味を見出されたら、センターは対策をすればいくらでも勝ち目はあります。1年あれば十分です。いつでも、声をかけてください。

*

以下が本題です。

ただ社会人になっていく上で、兄上のように色んな文章を読んだり問題に言及したりしていく知識や、その為にどんな教養を積めばいいのか、私にはわからないことだらけです。もっと文章も上手くなりたいし、「文学が趣味」と堂々と言える方々と語れるような大人になりたいんです

私の身近にそういった人は学校や塾の国語の先生方しかおらず、恩師に仇を返すわけではありませんが私が求めていることを示すにはなんだか畑というか…分野が違うような気がするのです
教えを乞うなら兄上だと思っているのですが、どう思われますか?

まず、拙いながら、僕は読書を重ねていてよかったなとつくづく思いました。ありがとうね。

しかしながら、僕は知識も教養もないし、文学が趣味といえるほどの何かでもないので、2点だけ。文章はご覧のとおり、一向にものになりません。

けれど、それでももし、季雲納言さんが文学を志されるのなら、

  • 暮らしの支え(経済的な意味での)
  • 並々ならぬ決意

どちらも、必要になってくるでしょうということはいえます。まず前者については、その確実な道のりを、多くの人は学歴に求めます(それでも足りないくらいです)。残念ながら、いい大学に入って、出て、いい会社に勤めて、その余ったお金でブンガクをやる。もしくは、高貴な血筋に生まれる、縁組をする、それが早道です。

後者は、文系受難がおそらくこれからますます加速するであろう時代に、僕もどうしていいかわからない。とはいえ、ブンガクなるものは、その苦しみの中で、残されたたった一人に旗印を立てる営みに、そしてそれを遠巻きに見る/たまたま見かけた人にとっての何かの救いには、なるだろうとも思います(これまでも、きっとそうだったしね)。

*

以上、まるで、答えになっていないですね…。

*

ずっと上で漱石の「こころ」に言及しました。今回、季雲納言さんにお声かけをいただき、僕が最初に想起し、これは失礼にならないといいのですが、苦笑交じりに、ぱらぱらと読み返したのが「こころ」の先生のくだりと、太宰の「トカトントン」です。登場人物のお二人とも、似たような口ぶりをしている。まあ、もっとも、僕は何だかんだで太く生き延びるほうだと思いますが、師はよくよくお選びになるといいでしょう。

*

ご質問があれば何なりと。本当に、感謝しています。ありがとう。

*

(公開直後の追伸)

あの…黄金頭さんのことご存じでしょうか、ぜひお読みになってみてください。

goldhead.hatenablog.com

(彼こそは、平成後期から次の時代を代表する書き手です。好き好きや感じ方は、あると思うけれど…)

改稿しています

仕事の合間に、改稿しています。目的語は省略

とても、辛い気持ちになりました。理由は明白で、初版をどうにか書き終えたときには、黄金頭さんの作品がリファレンスとしてあってくれた。ここから先は、いよいよ、自分の力で、未踏峰にしがみつかなくてはならない。

平成を振り返る諸作品を書店でざっとめくってきました。フィクションもノンフィクションも評論も、どれもひどいもので、それらは僕の知っている平成ではありませんでした。僕の知っている平成の中核は、あめぞうだし、2ちゃんねるだし、東芝クレーマー事件であり、佐賀県佐賀市17歳であり、そして…

10年、耐えようと思います。この前のときは15年16年何とか踏みとどまった。

10年が経って、はる君を見守ってきたおひとりおひとりに、僕は訪ね歩いて話を聞きたい。その前に、僕は東京五輪の開会式に全裸に火の点かないダイナマイトを巻いて突入して逮捕歴を作らなくてはならないし、火を点けても爆発しないダイナマイトを抱いて大手町の経団連ビルでアジ演説をしないといけない。刑期を考えると間に合うだろうか。

*

「医者ってさ」というスレッドタイトルは今にして思えば大変に秀逸で、よよん君は、別に、ヘパロックの処置が下手な研修医のことをなじったり、暴露したり、告げ口をしたり…というところとは、きっと無縁だったと思います。

8 名前: 卵の名無しさん 投稿日: 02/02/20 16:36 id:CnddhJM/
念のためにいっとくが煽りでいってるんじゃないよこれ。 

たとえば入院病棟の夕食が6時からなんだけど、6時10分ごろに 
処置にやってきて「お食事中でしたかー、またきますー」て・・・。 
その研修医もう1年病棟にいるから食事の時間しらんとはいわせんぞ。 

IVHのヘパロックで栓を開けずに通そうと5,6分「おかしいなー」と悩む 
医者とか・・・。 

これをマヌケといわずになんという? 

>2 
俺だっていたくねーよ病院なんて・・・。こんな病気じゃなけりゃあ。 
もう1年半だよ入院生活。退院してえ。 

www.geocities.jp

後から彼、よよん君のひととなりに触れてだれもが気づくことになるのだけれど、彼はこのあたりでは慣れない2ちゃんねるで、少し肩肘を張らせている節があります。ほかに、スレッドタイトルの付けようがなかったんだよね。

もともと、セカンドオピニオンって医療だけのことばではないんだ。

セカンドオピニオン(Second opinion)とは、よりよい決断をするために、当事者以外の専門的な知識を持った第三者に求める「意見」、または「意見を求める行為」のことである。

日本においては主に医療の分野で用いられる用語であり、本項でもそれについて解説する。

ja.wikipedia.org

ミスチルに、CROSS ROADがあります。

www.youtube.com

この曲が93年から94年で、昭和の終わった89年からその余韻を曳く92年くらいまでの空漠を静かにすうっと埋めてくれた感じが僕にはあります。十字路。イメージとしては信号が変わって渡る前の交差点。分岐する場所で、どちらの道を進めばいいか、だれかに声をかけたい、でもそのだれかが様々な理由で見つけにくいことはだれしもあるでしょう。

ごめんね、id:CALMINさん。唐突に引いて。

どこかで見たことのある光景だった。三島由紀夫の言を借りれば僕は、平成、特に2000年以降の時代相と寝なかった自信がある。けれど、こんな拗ね者にとってさえ、平成の終わり近くになって、はる君と出会えたことは天の配剤です。

そして、そう思っているのは、僕だけじゃない。スターください。

www.calmin.org