illegal function call in 1980s

1980年代のスポーツノンフィクションについてやさぐれる文章を書きはじめました。最近の関心は猫のはなちゃんとくるみちゃんです。

河村たかしと高須克弥の「点と線」(24) ズッコケ3人組の一致団結点 / 「100万人リコールの会」収支分析図 v1.0, 2021/3/31, 8:25

初出時のまま再公開(2021/5/2)

記事公開後の付記

河村たかしが――入口で――高須克弥をだまし討にするように会長ポジションを譲ったのは、おそらく下記のようなことを事前に想定してのことでしょう。もちろん、出口としては、政治資金収支報告書があります。田中孝博さんがいみじくも「知恵とお考え」と、河村自身が「ノウハウがいる」と、それぞれ言及した点にも、重なります。

*

おはようございます。「点と線」第24回。

みなさんは、河村・高須・田中孝博さんのズッコケ3人組がいま、押し合い・へし合い・押し付け合いの大変見苦しい「いい争い」を行っていることは先刻ご存じかと思います。

一致団結しましょう

その中で彼らが一致団結している点のあることはお気づきでしょうか。それは、

「G社すなわち佐賀不正署名への発注と支払いは、リコール団体としては一切行っていない」

とする点です。三者三様をいちおう腑分けするならば、

  • 河村は「知らない」「気づかなかった」「田中に任せてある」
  • 高須は「田中事務局長が一切」「僕は知らない」
  • 田中孝博さんは「おれは『リコールの会会長 高須克弥代理人 田中孝博』でしか契約を行っていない(G社/佐賀のことからは論点を一般的な契約にずらしています)」「支払いは事務局としては一切行っていない。だから政治資金収支報告書にも記載していない」「ただし刑事捜査中のことなので記者会見等では話せない」です。

www.nagoyatv.com

その田中孝博さんは、「あれ(発注書)がなければ大丈夫だから」という大変に意味深で魅力的な発言をなさったことが報じられています。

順に読み解いてみます。なお大前提として、田中孝博さんは2020年10月19日に、G社があらかじめ用意した発注書に、「リコールの会会長 高須克弥代理人 田中孝博」でサインをしてしまった、ものとします。そのように前提することで、現状、最も整合的に話を理解できます。

民法の代理の効果

代理の効果は、すべて直接に本人に帰属します(民99-1)。今回のG社の例でいうなら、発注書の当事者は、「リコールの会会長 高須克弥」と、G社になります。

ここから――この段落で述べること――は僕の推測ですが、田中孝博さんは、「田中孝博個人」として、G社への発注を行うことを(指南役からひとことふたこと指南を受けていたものの)10月19日当日その場では、そのことを失念していたのではないでしょうか。G社に急かされるままに、律儀にも、「リコールの会会長 高須克弥代理人 田中孝博」とサインしてしまった。田中さんは俳優歴のある方だそうですね。俳優というのは、脚本や指示がしっかりしていれば、その通りに動く生きものです。また、これまでの複数の記者会見から、田中さんという人は涙目、しどろもどろになりながらも(もちろんふてぶてしく演技をするところはありますが)、「事務局長」という役割、役柄に忠実なところがあります。高須や山田豪さんとは味が違います。推測おわり。

G社から民事訴訟を起こされた場合、報じられる総額1,500万円を最終的に誰が支払わなければならないか。これは、「100万人リコールの会」という団体の性質をどう捉えるかによって少しの場合分けが生じるのですが、平たくいえば、「リコールの会」であり、その「会長 高須克弥」です(厳密を期すなら、平野一夫さんが「ネットワーク河村市長」を指していった「任意団体」と見るのが今回もよさそうです。が、その点はこの記事では深入りしません)。

これだけ世間から白い目を向けられている本件の活動、河村、高須、田中孝博さん、他が、わざわざG社から民事訴訟を起こされて、輪をかけて世を賑わすことを選ぶでしょうか。僕には、とてもそうは思えない。お金(スポンサー)なら、手の届くところにあります。

G社への1,500万円は支払われたか

順に行きます。

  • 着手金(手付)475万円―10月19日の発注書取り交わし時に現金で支払われた。比較的早い段階からの既報の通り
  • 次の500万円―ほぼ確実に支払い済。475万円に次いで「1,000万円が支払われた模様」との既報があります
  • 残りの500万円―おそらくこれも支払い済。12月中旬に、団体が高須克弥から1,200万円の借り入れを行った。この比較的近い時期、すなわち2020年内には、支払われた

以上が僕の見立てです。これで、「民事訴訟を起こされて、輪をかけて世を賑わす」を、(若干、遅きに失したとはいえ)避けることができます。

高須と河村には10月19日時点で不正署名の認識があったか

あったでしょう。あった上で、あったからこそ、「2020年6月から11月まで20回以上」(田中孝博さん)――週1回平均の定例会を思わせる回数です――「河村市長の知恵とお考えで始まり」「報告や指導が行われた」場で、《発注書は個人名で》との「知恵」が田中孝博さんに提供されたとして不思議はありません。田中孝博さんは高須のことを同じインタビューで「高須克弥は素人だから」と評しています。

  • まず河村。おそらく河村たかしは「なかった」というでしょうが、もし発注自体を知らなかったとすれば、2020年11月3日にG社から、高須克弥と並んで「G社から2-3万筆の入った段ボール箱を受け取った」ことが、異常です。この瞬間に――あるいはそれ以前にもリコール団体やボランティアさんからは上がっていたとされる――不正署名の疑いの声を聞いたときに、田中孝博さんを厳重注意、更迭、ないし告発すればよかった。それを結果的に――と、河村はいうでしょう――見逃した、気づかなかった――と、河村はいうでしょう――とするなら、それは彼が「応援団」だからです。高須克弥が会長として(会長の自覚の元に)、不正署名を告発したのは、この観点からも筋が通ります。
  • 次に高須。「不正署名を告発した」からといって、民法上の債務履行義務は免れません。上述の通りです。加えて、高須克弥メーテレさんのインタビューの中で決定的ともいえる発言を行っています。

メーテレさん報道「高須院長はメ~テレの取材に対し、『はい。貸しました。政治資金規正法で(150万円以上)お金を出しちゃいけないそうで、借金ということで処理してください、という話にしてあります』と話しました」無邪気に話してるけど、これ事実上の脱法行為。返済不要と読める。指南役がいる。

https://twitter.com/nekohanahime/status/1376662011522686976

 www.nagoyatv.com

  • 高須の評価を続けます。僕のtwがほぼすべてですが、高須克弥は「田中事務局長から《借金にしてください》と指示された」といっていない(高須は、もしそうならそのように力を込めていうタイプです)。それどころか、自分から「借金ということで処理してください」と伝えている(ように読める)。今回の登場人物の中で、《政治資金規正法で(150万円以上)お金を出しちゃいけない》に、最も通じているのは誰か。いうまでもないでしょう。「素人」の高須克弥ではもちろんない。田中孝博さんでもなさそうだ。これが僕の「指南役がいる」とtw末尾に付記した理由です。10月19日時点で不正署名の認識はなかったを、一旦は認めてもいい。けれど、どんなに遅くとも、12月中旬に1,200万円を拠出する前の段階で、「3,950万円(寄付も入れたらそれ以上)も集めているのに、なぜさらにそんなにかかるのか」と、理由を田中事務局長に問うことができた。でも、なぜか高須はそうしなかった。却って喜んで1,200万円を追加拠出したように見えます。
  • 再び河村。ほぼ同じです。あるいは、河村たかしの不作為のほうが情状は重いといっていいかも知れない。河村にも、10月19日時点で不正署名の認識はなかったを、一旦は認めてもいい。けれど、それより以前に、田中孝博さんから、あるいは他の事務局幹部、スタッフ、ボランティアのみなさんからの不正署名の疑いの声を聞いた瞬間に、田中事務局長を問い糺し、告発することができた。でも、なぜか河村はそうしなかった。

改めて《あれ(発注書)がなければ大丈夫だから》の意味

  1. 物証(「リコールの会会長 高須克弥代理人 田中孝博」とサインされた発注書)が残らないことが、まず肝心。
  2. その上で、支払いは活動団体資金からが、当初のシナリオ。
  3. 太いスポンサーもいることだし、(口頭発注はG社には不安かもしれないが)安心してもらっていい。
  4. 政治資金収支報告書上は「その他○○費」でどうとでもごまかせる。実際に、ほぼホールインワンのニアピンで合います。後述。
  5. 2021年春の名古屋市長選や秋の衆院選でも(同様の手法で)お付き合いできる。
  6. さらにいえば、いずれ露見したところで、田中事務局長が黒幕ということにすれば、それ以上には手は伸びない。どのみち、田中孝博さんは2021年3月末(政治資金収支報告書の提出期限)か11月(例年のオンライン公表時期)に露見してアウトです。あわよくば秋までの衆院選で愛知5区から維新で当選する? ――しないです。

その結果何が起きているか

三者三様に鼻をつまみながら、糊塗して出した「政治資金収支報告書」が、下図のような、信じがたいありさまです。

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そもそも不可思議な点だらけなのですが、少なくとも、僕の図でいう「その他○○費での支出1,454万円」は、もう少し、説明責任が軽くなったでしょう。G社への発注を認めるか(現在進行中のシナリオから見た裏)、2021年11月の露見まで全員が「しらばっくれ」を通し仰せたならば(当初に予定されていた――しかし西日本新聞さんや中日新聞さんのスクープで挫かれた――シナリオ)。

ダメ押しでいえば、1,454万円という金額は、既報および僕が試算を行った佐賀1セット4日分475万円×3セット(計12日間)+不正署名の成果物をKKR名古屋まで運んでくる経費30万円と仮定して1,455万円、の(大橋巨泉石坂浩二もびっくりの)ニアピン賞になります。田中孝博さん、僕にも、うなぎをごちそうしてください。🐈💕

維新他の街宣車1,484万円は

他の大口支出に「維新他の街宣車1,484万円」というのがあります。

これはメディアさんも街の声として「リコール活動には維新の街宣車が使われた」と報じたことで、いよいよ組織関与とCF資金の流れに対する説明責任が真っ向問われる状況と見ます。しかし、維新は(大阪の執行部も愛知も)「だんまり」を通すでしょう。

www.chunichi.co.jp

以下は余談と思って聞いてください。司政会議さんは政治団体です。1,484万円のうちいくらが司政会議さんに流れたかもまた、政治資金収支報告書によって、ある程度まで手を伸ばせる可能性があると僕は見ています。その分を引けば、「他」の外れた、維新の街宣車の分です。あとは出動回数と距離とガソリン代から推定をかければいい話。

結びに代えて

長くなりました。民事と刑事は別とか、一般的なこの種の活動では経費1,000万円程度が相場だろうとか、2,000-3,000万円もドブに捨ててさすがお大尽のお遊びは違うなあとか、他にも言及すべき点の多々あることは承知で、これ以上は次回以降に譲ります。何にせよ、愛知県警さんは政治資金収支報告書とその添付すべき資料を入手することのできる状況になりました。このことは非常に大きいです。

以上です。

 

2021年3月31日午前

船橋海神🐈💕