テーブルクロスに
左の肘をついて雨の音に耳を傾けている
するとくーちゃんが
お腹を見せて横になってくる
おれは
くーちゃんの額に鼻を寄せ
右の手でくーちゃんの手を包み
左の手でしっぽの付け根から
背中をなでる
くーちゃんはよほど気持ちいいのか
前脚を「ふみふみ」のポーズにするので
おれは
くーちゃんのお母さんはよほど立派で
やさしいねこちゃんだったのだろうと思い
どこに行けば無事を祈れるのだろう
あるいは
手を合わせられるのだろうと
寒の戻り
くーちゃんともうひとりの兄弟が
保護されてきた
江戸川の河川敷
尖った心
癒やしてくれる君に出会うため
生まれてきたんだと