おれのくーちゃんが
おれの赤い座布団の上に座り、落ち着き、
少し離れておれのほうを眺めている
何かが一閃
頭を過り
Google Photo(s)から昔の写真を眺めて
赤い座布団は早くからくーちゃんの場所だったことを知る
主客であるとか認識論と
その転倒の基本であるとか
遠近法だとか
おれはあれほどデカルトを読んだにも関わらず
何一つわかっていない
くーちゃんの眼差しを受ける瞬間に
おれは在る。それ以外はなきがらか、存在が認められない
少し遠くから
くーちゃんがおれを見ているとき、おれは確かにくーちゃんの眼差しを感じて
振り向くと
そっと、静かに、目を細め
顔を埋めている