illegal function call in 1980s

1980年代のスポーツノンフィクションについてやさぐれる文章を書きはじめました。最近の関心は猫のはなちゃんとくるみちゃんです。

父性のレッスンその2 はなちゃん日記 3週間めが始まる

01:30

目を覚ます。はなちゃんに会いたくてロフトから1Fに降りる。

01:31

マーケットレポートやら何やら持ち帰りの仕事をする。はなちゃんをちら見する喜びを味わう。前の日に作ったホマレ姉さんのイカワタ大根を赤ワインでつまむ。ああ俺は何て幸せ者なんだ。

01:50

はなちゃんが窓辺からねこタワー伝いに降りて、カーテンを隔てることなく、PCデスクに座る俺と部屋の空間を共有する。初めて。狂喜乱舞すべきところ、はな姫さまに動揺が伝わってはいけないので、じっとこらえる。

01:52

しばし俺のことを見ていたはなちゃん、窓辺のいつもの別荘に戻る。

02:05

そんなこんなが繰り返される。初めの1、2度は心拍数が急増するが、3度、4度と繰り返されるうちに、女心に疎い俺もさすがに事態の本質を察知する。

02:07

はな姫さま、決死の覚悟で俺をかわし、軽やかなステップで梯子からロフトへ。途中、一瞬たちどまり、振り返って俺のほうを眺める。この解釈はもちろんわかっているが、認めるのが辛いので言語化しない。する。「こないでほしいにゃ」「一緒の部屋にいたくないにゃ」辛い。腹を切ろうか。でもブレッドナイフでは痛かろうて。

02:45

仕事が一段落したのでロフトへ上がる。暗がりの中、そっと奥を覗くと、姫さまはベッドの下、壁際に身を潜めていらっしゃる。もしや、これで俺がベッドに寝れば、ご降臨以来はじめての近接になるのではないか。

02:47

静かにベッドに入る。息をひそめる。そのまま寝てしまう。

07:30

起床。ベッドの下を静かに覗き込む。姫がいない。そもそもいらっしゃるかもしれないと思ったのが逆上せ(のぼせ)である。やはり、腹を切るしかないのであろうか。

07:40

もとより腹を切るのは覚悟の上。そのまえにせめて一目お姿を。

07:55

「おはようございます」「寄らないでにゃ」

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08:00

下僕が高望みをしてはいけないのだ。いそいそとはな姫さまのお住まいを整える。昨日のナポリタンとフランスパンの残りをいただく。刻んだ玉ねぎが目にしみる。辛い。生きよう。

 


父性のレッスン はなちゃん日記 簿外(およそ8日目) - illegal function call in 1980s