師走が近い。百人一首は宿題だから覚えるのではない。それなら何のために覚えるのか。だれも振り向こうとしないものがあるとすればそれは日本の古きよき季節感と語感であろう。そこの少年少女、ほれ、君のことだ、直観しないか。なぜだ。解せぬ。いま古典に則った言葉遣いのできる男子は稀少である。女子も稀少である。尖れ。
原色小倉百人一首―古典短歌の精髄をカラーで再現 (シグマベスト)
- 作者: 鈴木日出男,依田泰,山口慎一
- 出版社/メーカー: 文英堂
- 発売日: 1997/11/01
- メディア: 単行本
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「国語学の世界にはスズキヒデオは少なくとも2人いて、僕は鈴木秀夫さんじゃないほうの鈴木日出男です。伝わっていないですね。ちなみに、大学受験ではヒデオよりもタカオ、鈴木孝夫さんのほうが有名のようです」という初回講義の挨拶にわたしほれましたわ。なお本書は高校が購入させて配るから価値が下がるのであって、国語教師も暗記させて品詞分解するだけならはなからやめとけ。ていうか品詞分解くらいちゃんとやれ。
山本健吉よりこっちね。山本健吉も悪くないけどだんぜん春彦先生でしょ。ほぼ日めくり（注:糸井重里ではない）。1ページずつ季節が移り変わっていく。うそだと思うならめくってくれ。頼む。頼みます。とりあえず来年3月15日まで。
立川談志 Danshi Tatekawa 紺屋高尾 落語 Rakugo - YouTube
「てにをは」（助詞）と和歌のたしなみのことざんす。「垂乳女」に「あぁら我が君」ってあるでしょ。わからない? たれちち女とか訓じている少年にはわからん世界が古典には広がっているのだ。
先生はおっぱい星人であることを叱っているわけじゃない。教養のないおっぱい星人はただのおっぱい星人だと憤慨しておる。
ちょっと脇道に逸れて源氏よんどく?
サラダ記念日を推すほどの野暮でなし。
枕もいいね。付き合うなら紫式部より清少納言でしょ。感性がはっちゃける。いまでいうなら霞が関の女性官僚（中途縁故採用） だからねすごいよね。
「田辺枕」は「与謝野源氏」より上じゃないかと思うんだけど。
ペダンティックな趣きには丸谷先生があう。「笹まくら」とか「横しぐれ」とか、2+3=5の響きに／やられちゃうのが／日本人。ほら七五調。
大正天皇御製の堂々たる味のよさには丸谷才一／山崎正和も平伏畏まり。
木のまより煙ひとすじ立つみれば山のおくにも人はすみけり
なんじゃこの至尊調は!（松田優作）
研究書までは手を出さなくてもいいけど、つい食指が伸びない?
そして辞書は定番のこちら。
敷居が高すぎる? ならこちらを。
そんじゃーね（ほら五音）w
