illegal function call in 1980s

1980年代のスポーツノンフィクションについてやさぐれる文章を書きはじめました。最近の関心は猫のはなちゃんとくるみちゃんです。

ナタリー・コール My Grown-up Christmas List

数あるクリスマス・ソングの中ではあまり知られていない気がする。知っている人でも、オリジナルがDavid FosterNatalie Coleによるものだとはご存じないかもしれない。YouTubeに上がった動画につけられた日本語訳も少しおかしくて、物足りない。

My Grown-up Christmas List

My Grown-up Christmas List

 

ひょっとして、若い人はNatalie Coleのことも知らないかな。Nat King Coleの娘さんです。お父様(King)は大のヘビースモーカーで、たばこが低音の声をよくすると信じていたとかいないとかで、若くして肺がんで亡くなってしまう(1919-1965)。ナタリーが15歳のとき。それからナタリーが育ってプロになったのち、テクノロジーがある奇跡をもたらす。

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父上の代表曲の1つ、Unforgettableの時を超えたデュエット。

ふだん、あんまりいわないんだけど、僕は高校2年のときからジャズにもかなり傾倒していて、同じころからのサックス吹きです。歴はソプラノが一番長いかな。ここ数年は日和って(と、ソプラノ吹きは自嘲する)アルトが好みになってきた。音域が女性ボーカルに近いので自然にメロディラインが吹けるんだ。

*

さておき。

16歳くらいからこじらせて(基本的にはいまでも続いてる)、日本の同時代のポピュラーには、めったにいいのがないと思っており(同級生が話題にするような)、そうなると自分の感性だけが頼り、手当たり次第に聴いた中で、歌詞が乗っているのでは、

歌詞の乗っていないのでは、

乗せる歌詞を紡ぐ人では、

あたりが、浮かび上がった(ちなみに俺は73年生まれ。学校で話しが通じない困る)。1枚だけ選ぶぞ。

We Get Requests

We Get Requests

 

ピーターソン、大好きで。Evansとか聞いてんじゃねえ! 病気になっちまうだろw 村上春樹が例のジャズ本でピーターソンを人間ダイナモと形容して9割の称賛と1割のやれやれをまぜて書いているんだが、俺は許さん。平均点が圧倒的に高くて元気の出る疲れ知らずのジャズで何が悪い!w

ピーターソンは、大正義。ピアノジャズを流す喫茶店で書き物をしていて、だれだろうこの絶妙なタッチはと思うとそれはたいていピーターソンです。

*

あ、My Grown-up Christmas Listの話でしたね。

"My Grown Up Christmas List"

大人になった私のクリスマスリスト

 

Do you remember me?
I sat upon your knee
I wrote to you
With childhood fantasies

(サンタさん(/イエス様/神父様/お父さん)へ:)覚えていますか

私を膝にのせてくれましたね

幼い私はあなたに手紙を

子どもの気まぐれを

思いつきを書きました

 

Well, I'm all grown up now
And still need help somehow
I'm not a child
But my heart still can dream

私は大人になりました

それでもまだ助けてほしいのです

子どもじゃない

でもまだ夢を見てしまうのです

 

So here's my lifelong wish
My grown up christmas list
Not for myself
But for a world in need

(サンタさんへ:)私の生まれたときからのお願いごとを

ここに用意しました

大人になった私のクリスマスリスト

自分のためのお願いではなく

必要としている世界のための

 

No more lives torn apart
That wars would never start
And time would heal all hearts
And everyone would have a friend
And right would always win
And love would never end
This is my grown up christmas list

  • これ以上人々が離れ離れになりませんように
  • 戦争がもう起こりませんように
  • 時の流れがすべての人の癒しとなりますように
  • みんなに友だちができますように
  • 正しいことがいつも通じますように
  • 愛が潰えることのないように

これが大人になった私のクリスマスリストです

 

As children we believed
The grandest sight to see
Was something lovely
Wrapped beneath our tree

(サンタさんへ:)子どものころ私たちは思っていました

クリスマスツリーの下に包んで置かれた

かわいいものを目にした瞬間

それがいちばんうれしいことだって

 

But heaven only knows
That packages and bows
Can never heal
A hurting human soul

でも神様は知っていらっしゃいます

人の心を癒すのは

決して

包み紙とリボンではないことを

 

No more lives torn apart
That wars would never start
And time would heal all hearts
And everyone would have a friend
And right would always win
And love would never end
This is my grown up christmas list

(繰り返し)

 

What is this illusion called the innocence of youth
Maybe only in our blind belief can we ever find the truth

若くてものを知らないからこその幻

本当のことは

ひたむきに信じる心のでだけ見つかるのかも

 

No more lives torn apart
That wars would never start
And time would heal all hearts
And everyone would have a friend
And right would always win
And love would never end, oh
This is my grown up christmas list
This is my only life long wish
This is my grown up christmas list

(繰り返し)


Natalie Cole - My Grown-Up Christmas List (LIVE 1999)

そのナタリーも、亡くなりました。

ちなみに作曲したDavid Fosterはカナダ出身の有名な作曲家/編曲者です。


Whitney Houston - I Have Nothing (Official Video)

有名どころはたくさんありますので、意外なところを狙うとしたら、これでしょうか。

*

そんなところで手始めに、ねこちゃんと和解してみてはどうでしょうか。

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(追伸)読者の何人かの方はご存じと思いますが、念のため、わたくしは棄教したプロテスタントです。神の国は来ないんです。同様に、共産主義社会も来ません。あれらはおれおれ詐欺です。

ですけれど、ナタリーやキングのように、願う自由はあります。わが手にそれを取り戻したところで、実はわたくしなりの信仰(キリスト教的なものに対するのではない、別の何かへの)を取り戻したといえるかもしれません。

わたくしは、これまでの生涯をかけて、キリスト教的なるものと戦ってきました(いま気づいたw)。許しはしない。