ごはんをたべて落ち着いたあと
くーちゃんはひらりぴょんとロフトに上る
そして「ふにゃふにゃ」と柔らかい声で鳴く
初めは何のことかわからなかった
後を追い
ベッドに伏せる俺に
飾り板に優雅に身を伸ばしたくーちゃんは
目を細め「ふにゃ」とひと鳴き
それが告解の合図
俺はいい匂いのするおなかに顔をうずめ
息を吸い込み
「ごめんね」と謝る
罪深き下僕には
日々、朝夕
何かしら謝る理由がある
「ふにゃあ」
それから彼女のにくきゅうは
俺の頭髪を
頬を
口元を頤を通り過ぎ
そのままゆっくりと階下へ
マリア様はいつしか赤子の表情にお戻りになる