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illegal function call in 1980s

1980年代のスポーツノンフィクションについてやさぐれる文章を書きはじめました。最近の関心は猫のはなちゃんとくるみちゃんです。

泡波の音、鳩間ファミリー小岩ライブの夜

鳩間ファミリーのライブに行ってきました。

www.hatomafamily.com

会場は小岩の居酒屋こだまさん。

www.izakayakodama.com

よかった。書きたいことは、あるような気がする。ずっとことばを探っているのだけれど出てこない。ひとつ、ふたつだけ。

これは、うまくいえそうな気がする。夏川りみは、沖縄国際通り。くらいに歌唱が洗練されている。気がする。鳩間可奈子は、鳩間島のまま。洗練されていないのではない。度合いの話でもない。

あれ?

夏川りみは、石垣出身なんだけれど、再出発は那覇からなんだよね。可奈子ちゃんは、小学校時代を石垣で過ごして、そののち、お父さんのたかしさんの出身地である鳩間にわたり、そこで本格的に民謡を身につけた。この違いが大きいように思う。発声が、民謡の地の声。豊富な肺活量で、少しだけ、こぶしを聞かせて、遠くへ、遠くへ。

例えば、細川たかしのように、民謡育ちは、何でも歌えるんだ。歌謡曲で世相に、よくもわるくも迎合した(「浪花節だよ人生は」「望郷じょんから」)作品に恵まれれば、何巡目かで、時代が再発見をしてくれる。うまいからだ。

また例えば、おおたか静流。「花」をはじめて聞いたのは89年か90年のCMだったか。すみません、いまうそをつきかけました。おおたか静流は東京の人です。でも、声が喚起する風景は、沖縄。不思議。

www.youtube.com

鳩間可奈子ちゃんは、いまのところ、鳩間島民謡のまま、幸いにもメジャーシーンに上っていない。俺にとっては、それが、幸せ。

*

入店。

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予約済みカウンター隅のおひとり席で出迎えを受ける。

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うまい。海ぶどうが海の青臭さを残しているのが絶品。島豆腐は身が締まっており、トマトとの調和が実に見事。

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はじまる。ギターは鈴木俊介さん。知る人ぞ知る名アレンジャー。エッジの立ったカッティングを鳴らしてくれました。熱演でした。

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うまい。のどくろと山芋の磯辺。たぶんこのへんからずっと涙ぐんでた(笑)。

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ロックだ。

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ミッフィーちゃんも耳を傾けていらっしゃいます。

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オジー自慢のオリオンビールを踊るみなさん。

www.youtube.com

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お色直し。「鳩間小学校校歌」(創立120周年だそうです。すごい)のときかな。うまい。愛と明るさにあふれている。愛だよ、愛(笑)。

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まだ食べるよー。ふーちゃんぷるー。

*

歌あり、軽妙なトークあり、たかしさんもお母さんも可奈子ちゃんも、盛り上げ上手。俺はひとりだけどね。すねてないよ。ほんとはお嬢と来たかったんだけど、いそがしいのさ。次お誘いするからいいのだ。

*

お客様は、80~90人くらいかな。長テーブル1本両側に18人くらいが4本と、カウンター(俺を含む)。そのなんと、多数の中をじゃんけん大会で勝ち上がり、2位になってしまった。

じゃーん。

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帰宅後、戦利品をくーちゃんに報告するの図。2位の景品は、泡波ね。これ、波照間で買うと数百円なんだけど、本土でオークション購入したりすると、5,000円くらいするという。一生の宝物だから、売らない。飲まない。いや、飲む。飲まない。どうしよう(笑)。可奈子ちゃんには、帰りしな、持参した10年もののデビューCDにサインをしていただく。俺はほんとうに好きなものはものもちがいいのだ。

老人と海」大好きです。「(老人は)海へ帰る/還ることしか、考えたことがない」(サビの一節)そう短く、でも精一杯、伝えたら(それしかいえなかったんだよ。感極まって)、可奈子ちゃん「いい唄ですよね。こんど歌おうかな」。小岩駅までの歩き、小岩から船橋まで、自宅まで、翌日つまりきょう仕事をおえるまで、ずっと恵比須顔ですよ、俺。

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19:30に始まったライブ。終演は、22:30近くだったかな。締めはもちろん「鳩間の港」。みんな手ぬぐい持参で、踊る、踊る。俺はといえば、いい感じで酔いがまわり、写真を忘れてやっぱり踊る。

www.youtube.com

9年前の映像らしい。変わらない。

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鳩間島を訪ねると、帰りに港で島のみなさん(島の方と、旅人の時間のある人たち)が、実際にこれを歌ってフェリーに手を振ってくれた。俺が鳩間に初めて行ったのが2003年。それから2005年、6年、8年、9年と、それくらいでわたっている。2006年のときには、世に倦んで、いっそわが身を捨ててしまおうかと思っていた。民宿「あだなし」さんにお世話になって、10日ばかりよくしてもらい、ある夜、ゆんたくにエネルギッシュな若い男性が訪れた。「可奈子ちゃんのお兄さん」と、「あだなし」のヘルパーさんは教えてくれたが、何のことかわからず、由章さんと名乗るその方からひととおりの自己紹介を受けた、それが可奈子ちゃんを知ったきっかけだった。

www.ishigaki.in

映像を、音声を見せてくださった(由章さんは、何を隠そう「あだなし」のオーナーさんでもあった)。由章さんが聞かせてくれた可奈子ちゃんの、この世のものとは思えないその懐かしい旋律と歌声に、俺は昼間にヤシガニにかまれ損なって傷めていた足の親指の痛みを忘れた。

遠くに、波の音が聞こえる。

matome.naver.jp

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きょう昼間に、Facebookで可奈子ちゃんにお礼を伝えた。返事はすぐに返ってきた。「2位おめでとうございます。CD聞いてくださいね」「夕べ流したまま寝付いてしまいました。4日のひたちなか(勝田)行きます。お土産、邪魔にならないものを何かみつくろっていきますね」「(^^)v」

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このように、俺はガチになると、文章がガチガチになるというもって生まれた性分がある。俺の知り合いというか後輩というかに、東大生ブロガーがいて、昼間に「nekohanahimeさんの好きなWebライターさんはいますか」と聞かれたので、あこう浪士様と、あと数人の難易度の高めのみなさんを紹介した。

www.ryosuke-takano.net

俺がいいたかったのは必ずしもそのこと(だけ)ではなくて(だいたい、あこう浪士様も、みなさんも、Webライターのつもりはなかろう)、不器用でも、愛を語ったらいいんじゃないかということだった。少なくとも俺はそのつもりであった。「八木仁平(一例)のほうを見るのはやめたほうがいい」とも伝えた。すべての愛は偏愛だから万人の賛同は得られない。そこで、どうせ万人の賛同を得られないなら「好きなこと、好きな人だけを見て生きています」となるのだとしたら、後には自己愛しか残らない。

それは、全体を不幸にしてしまう。

俺が33歳、奇しくも現在の可奈子ちゃんと同じ歳のときに病んでいたのは、つまるところ自分以外に大切なものが見つからないという、青臭い頭でっかちのおっさんにありがちな、難病だったように思う。間違いない。

*

それで、だ。

いや、君らはどう思うかしらないが、俺は今回、id:amnosohmy さんの、

amnosohmy.hatenablog.com

この記事のつもりで書いたんだぜ。id:amnosohmy さん、ほんとうにすみません。大人になるというのは、実に苦いことなのだ。わかっていただけたらと思う。

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4日、可奈子ちゃんに会いにいってきます。

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(追伸)

はなちゃん、くーちゃん、じゃんけん大会を勝ち上がらせてくれて、ありがとうね。

太陽ぬ子?てぃだぬふぁー?

太陽ぬ子?てぃだぬふぁー?

 
ヨーンの道

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