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illegal function call in 1980s

1980年代のスポーツノンフィクションについてやさぐれる文章を書きはじめました。最近の関心は猫のはなちゃんとくるみちゃんです。

夢見るまでの五十分(ごじっぷん)

いろいろと、話をしようと思ったんですけどね。

談志の鉄拐については、次にします。id:garadanikki さん、少々お待ちくださいね。北陸の素敵な旅でしばらくはおなかがくちくなったままでしょうから。

garadanikki.hatenablog.com

しかしこれ、芸妓さんに挟まれた白面の男子、どなたなんでしょうね。これだけ由緒ある茶屋さんでしたら名だたる方ではと思い、頭の片隅を泳がせていたのですが思いもつかず。

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すみません、同じ白面でもこちらを思い出してしまいました。

枝雀師匠。

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もったいぶる質(たち)ではないので、早々に本題に移りますが、まあ、代表作には事欠かんわね。代書、愛宕山、時うどん。野暮になるのでこれくらいにしますが、俺は枝雀師匠の中では、この三十石が一番だと思います。その三十石も、YouTubeには3、4上がっている、そのピカいちが、上に貼ったものです。

空は降るような星づく夜でございます…船頭衆は、夜を徹しての、お仕事でございますが、船の中、乗り合いの連中は、みんな、夢の中。三十石は夢の通い路で、ございました。

これ、NHK大阪ホール? 日経? どこだったか忘れましたが、何かで映像を見た気がする。噺を終えた後のひと呼吸、拍手、ため息、余韻(いや、すごいものを見たとみんなざわめいている)、いくつかある三十石の中でも、これが、ザ・ベリー・ベスト・オブ・エダスズメ。阿呆なこといいなはんな。えだすずめやないで。

ことこの噺に関しては、師匠のお師匠の米朝はん、まことに相すみません。俺は枝雀師匠の側に立ちます。

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何がよ。

id:garadanikki さんが、談志のノックオンノッキングが苦手だ(った)とおっしゃっていた。それいわれるとな。俺もノックオン芸のひとりとしてきついわ。俺ね、枝雀師匠は生涯、落語というものに対してノックオンノッキングし続けておった方ではないかと思うんです。「船頭衆」って師匠自身のことやろ。乗り合いの連中は、夢心地で寝とるんやで。こっくりこっくり。そこを、星を眺めながら、誰が聞くともない噺を、続ける。

正味51分の話の50分まで、じっと、言わんといて(あの軽妙な話がみんなノックオンノッキングとしたらえらいこっちゃw)、ラスト1分に、こそっと忍ばせる。新幹線のマクラもまた、絶妙にうまい。

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米朝はんは、そのこと、勘づいて、そやから人一倍に愛しいと思うてはったんやろね。

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俺もまた、この20数年間を、抑うつ症状やら失語症もどきやらとだましだまし付き合ってきたクチです。枝雀師匠には、長生きしてほしかった。それをゆうたら、吉朝はんもたいがいやけどな。わしらを置いていきよってからに。

桂吉朝 - Wikipedia

野暮はこれくらいにして、星でもみましょか。って、これ星やないやんか。ペルセウスはとっくに終わっとった。君とこは、いつでもそないやな。やかましいわ。