記事タイトルはフェイク。あながちフェイクでもないけど。
まあ見てくれ。
読んでくれ。
東大国文の天藤真(1916-1983)、元通信記者、千葉の開拓農民にして希代の推理作家が明治100年をひっくり返す企てを計画した(1978)。鬼才岡本喜八が映画化したのが1991年。四半世紀が過ぎれば、適度な距離をとりつつ、その意図を受け止められるに違いない(2016)。
そう思って、GW中に見て、読もうと思っていた。
見て、読んだ。
やはりそうだった。多くのシーンで目から水鉄砲が飛ぶ。北林谷栄、緒方拳、岸部一徳、天本英世、内田勝康。風間トオルはへたくそだが、25年の時がほとんどのことを浄化してくれる。かなりよい。竜雷太。嶋田久作。
通じないと思う。でも、見てくれ。できれば、見るだけでなく、読んでほしい。「見て→読んで」「読んで→見て」どちらでも、期待に応えてくれる。繰り返しにも耐える。樹木希林(くーちゃん)。
壮大なスケールの名作の推理小説という性格上、何を書いても野暮になってしまう。すまない。記事タイトルだってぎりぎりの線を突いたつもり。
北林谷栄、戦後日本のおばあちゃんであった。