豆腐の味噌漬けを作っている。
思えば小浜／竹富への旅にdancyuを持参したあたりから雲行きがおかしかった。俺の発酵への情熱を止めるものは誰もいない。松前漬けとそのほか若干の自家製漬物（なんだそりゃ。自家製が当たり前だろうに）をジップロックに詰め、三重四重に封をし、羽田の搭乗手続きで「危険なものは入っていませんか」「松前漬けが上空で爆発したらみなさんに申し訳なく思います。保険はありませんか」「手作りですか」「はい」「それなら大丈夫です」という即興に応じてくれたANAの方、ありがとうございました。
dancyu2015年01月号は寿司特集である。俺は松前漬けに気が気でないため寿司は同行のお嬢さんに託した。12/28羽田0840→那覇1130→那覇1250→石垣1355である。機内食が出ないのはわかっていたが一縷の望みを託す。出ない。
すっかり模様替えをして久しい石垣離島桟橋（とはもういわない）で安栄観光フェリーの窓口の方に「2、3日前に船便を予約してくれればすぐに端末に出たのですが」といわれ肩を落とす。やはり27日夜にウェブで予約するような不見識ではいけないらしい。
安栄観光フェリーに乗る。1Fオープンのほうに乗ったところ思いのほか風雨と波が強く、ビニールで補強をした窓の隙間から水が漏れてコートにかかる。「Twitterで晒せば（卒業アルバム開示のリスクを冒しても）俺たちは世界デビューではないでしょうか。ここはひとつ流行りの土下座請求いきますか」「やめておきましょう」。お嬢さんの英断によって俺たちは危うく難をのがれた。ちなみに安栄さんに限らずこんなのは八重山に向かうフェリーではままあること。28日午後は前線が通過中。小浜の港で水しぶきによる手荒い歓迎を受けたのであった。
15時ごろ投宿。
おつかれさまでした。ここまで神田駅（0600）から9時間。松前漬けを部屋備え付けの食器に盛り、オリオンビールで渇きを癒す。
オリオンビール ｜ FOR YOUR HAPPY TIME. - ORION BREWERIES,LTD.
旅の続き（12/29～）はまた明日。えーっと、小松左京と筒井康隆と宮部みゆきで重石をしておいた豆腐の水がそろそろ切れた模様。
