illegal function call in 1980s

1980年代のスポーツノンフィクションについてやさぐれる文章を書きはじめました。最近の関心は猫のはなちゃんとくるみちゃんです。

海老沢泰久「広岡達朗のカップ焼きそば1998」

「ここのカップ焼きそばはうまいんだ」と岡田三郎はいった。「あちらでは、エンゼルスのキャンプは久しぶりの《広岡達朗》のユニフォームというので、人だかりがすごいそうじゃないか」 広岡は運ばれてきたグラスの水に口をつけ、少し思いとどまってナプキン…

いつかまた、カップ焼きそばを

取材を終え、茅ヶ崎の自宅にもどるとカップ焼きそばの作り方についてエッセイを書いていただきたいのだが、というFAXが届いていた。 カップ焼きそばか、とぼくは思った。 昔のことを、思い出したからである。 「背番号94」が、そこにはいた。下総農業の黒田…

前略 芹沢名人どの

実は僕も、山口瞳「血涙」のことは前に書いている。そのことがいいたいわけではなくて、まさかこの元号も改まらんかという2018年に山口瞳「血涙」と芹沢博文と沢木耕太郎を結びつけて話のできる人が東京湾の向こうに、崖のそばに暮らしているとは夢にも思わ…

修士時代の生活設計について

国立旧帝大を前提に書きます。(←これがあかんのやw) 修士課程でかかる病気でいちばん多いのは金欠病です。次が眠り病、さらにその次がうつ病でしょうか。ということは、まずお金を解決すればいい。新卒で、少し給料のいいところ、できれば社風も福利厚生も…

業務生産性と地頭に関して

ケホケホ 風邪を引いて早退したのである。通院し、検査を受けたがインフルエンザではなかった。午後3時台にブックマークに集中して取り組むというのは平日平時にはなかなかできることではなく、ありがたい。*もっとも業務生産性の高いポジション交代とは何であろ…

はなちゃん

連載は隔週くらいぢや。謎の15時41分に更新する。 dk4130523.hatenablog.com * はなちゃん、はなちゃんから、もうそろそろ、辛い外暮らしの記憶が消え去ったころと思う。きょうは間近になっても、びっくりさんのポーズをとらなくなったね。 それでも、はなち…

修正稿 「セカンド・オピニオン」第1章(連載)

木枯らしの吹く秋の日のように、ではなく、春の木漏れ日のように、人の生きる意味に思いをめぐらせることはできないだろうか。病める人もそうでない人も、互いに手を伸ばし、いまここで生きていることを確かめあえるような、何かうまい方法はないだろうか。 …

これから、アスパラガスをします

最近、といっても、ここ10日間ほどですが、タジン鍋に病みつきになっています。 適当に野菜を切って、ごく少量の水、酒、塩コショウ、だし、お好みでトマトソース、下から水分の多い大根(イチョウ)、玉ねぎ、しいたけ、鶏肉、豆腐(手でばらすので十分)、…

追悼 石牟礼道子

石牟礼道子が亡くなった。 彼女の来歴は水俣病を告発したというだけでなく詩人、文学者、活動家の軌跡として非常に興味深い。 もちろん「苦海浄土」を、そして有吉佐和子「複合汚染」へと進む読み方をお勧めしたいが、大変によくまとまった、これは受信料を…

よばひ星について

野暮をやろう! 星はプレアデス、アルタイル、宵の明星。流れ星は何となくかわいい。尾(しっぽ)がないほうがよかったかな… #ほんと信じられない1000年前の感性だなんて https://t.co/C3OxSTI7uK — nekohanahime (@nekohanahime) 2018年2月9日 この人の感性…

筒井筒の話

今日は、品詞分解をしないで、季雲納言(id:kikumonagon)さんにちょっとしたプレゼントをしたい。 「筒井筒」である。本来なら、「『筒井筒』で立ちどころに通じることのない現代にドロップキックをくーちゃんにゃーん(´;ω;`)」までやるのだが、今回はや…

それでも、ファンは見放しはしない

昨日の話には、実は続きがある。 dk4130523.hatenablog.com ひとつは、テッド・ウィリアムズ(最後の4割打者)が、4割を記録した50年後のセレモニーで見せた振る舞いのこと。 こちらは、ウィキペディアで、さっと、ふふふっと、思っていただけたら。 しかし…

返事はいらない

僕にとって最高潮につらいのが、好きな人に渡したラブレターに返事をもらうことだ。 ぜったいに、いらない。実際、渾身の(と呼べるだろう)ものを半生で3通出した。そのどれも返事をもらっていない。逃亡した、はぐらかした、もらってそのままダンボール箱…

速報 - 謎を2種類に分けてみては

大変に魅力的な論考で、コメント、あるいはツイートに収めて済ますには余りに惜しいため、言及します。 www.watto.nagoya 確か初期の柄谷(行人)だったと思います。優れた文学作品には、作者自身がどうしようもなく、解くことの出来ない/なかった「謎」が投…

文通の話 - ダチョウ倶楽部の件 PART2

これまで誘われる機会のなかった女性社員のグループから昼食に誘われた。 なんとなく、そんな気分だったらしい。「なんとなく、そんな気分なんです。だめですか」と尋ねられたので、だめの理由がない、行こうかと、論理回路で返すだめなおれである。 * 「メ…

ダチョウ倶楽部の件

もうずいぶん前に亡くなった慶応の加藤守雄さんが、海老沢泰久「みんなジャイアンツを愛していた」の解説を記している。文学史上では加藤先生は―これは不名誉な表現になりかねないのだが―著作「わが師折口信夫」によって、折口の男色、同衾を克明に明かし記…

いつか、リングサイドで

昨夜(ゆうべ)、眠れずに、泣いていた。 はあちゅうの「通りすがりのあなた」を、好奇心から手にした俺が馬鹿だった。深く傷ついた。伊藤春香には、少なくとも近代日本正統の小説家たる資質は、まったく、何ひとつ、ない。押切もえのときにも深く傷ついて嘆…

ひやめし物語の件

山本周五郎のベスト作品は何か。 まず、一般に「樅の木」「さぶ」「赤ひげ」だろうか。もちろん、僕にとっては違うという話をするつもりで引いた。あれこれ考えて考えあぐねて、山際淳司作品と対比することにした。 山際作品では(こうかな?): 一般的に 個…

たらたりと垂れたる思ひ出(いづ)の水

突然ですが、「たそかれ(黄昏)」と「かはたれ(彼は誰)」の違いは、お分かりになりますか。 (これは、朝、明け方のほうね) 芝浜のイラスト(落語) | かわいいフリー素材集 いらすとや いえ、ゆうべ営業で五木ひろし「よこはま・たそがれ」の清水アキラ…

お土産屋「八汐」のこと

東武日光駅前に―日光には、宇都宮や鹿沼と同様にJRと東武の2つが少し離れた位置関係にある―「八汐」(やしお)という土産物屋さんがあって、その主(あるじ)はKさんという。T.K先生。確か昭和21年か22年のお生まれで、県内の進学校から東北大学(文学部哲学…

正直/本音小考

正直と本音の違いを考えるとっかかりの1つは文法です。 正直な(人):形容動詞です。 本音な(☓):形容動詞のようには活用しません。名詞です。 熟語の成り立ちからもそれぞれの品詞の特徴がよく出ていると思います。 正であり直であるような 本の音 似た、…

初期作品は昏いという話

僕のフォロワーさんに、福岡の東筑高校というところを出て九州大学に進んだ優秀な学生さんがいる。彼はポルダリングをやっていて筋肉にも恵まれ、申し分のない青春時代に見えるのだが、たまに(理系の学生さんなのに)文筆の本質を衝くツイートをすることが…

諸君、川崎貴子の季節だ

幻冬舎の『ゲーテ』3月号を読んできました。散々迷った挙句、立ち読みだけでなく800円の大枚をはたいてきた。川崎貴子と郷ひろみのために。 www.gentosha.co.jp いやあ、非道い。まさに非人道的記事(の集積)。昔の秋元康、昔の村上龍は、だめはだめなりに…

予定 - 2/24(土) よよん君お墓参りの会

90年代を生き延びた者にとって、口惜しいかな、ミスチルは精神史の大きな要素になってしまっていると思います。繊細な浜田省吾? 何がいいのか。経済内戦の敗者を内面から用意した罪は大きい。と、disるふりをしてみましたけれど、僕もそれなりに聞き、歌った…

「愛(いと)し」の語源について

「愛」の由来や語源はほとんど知らなくていいと思います。ただ、それが古い形容詞の形をとった「愛(いと)し」の語源は知っておくと、文章を読んだときの味わいが増すこと請け合いです。 kikumonagon.hatenablog.com いいものを読みました。 季雲納言 (id:k…

とある追悼 西部邁

猫飛ニャン助氏。 中の人はその筋には知られた批評家と思われます。 西部さんとは年末に偶々酒場でお会いし、朝の八時までお付き合いした。相変わらずの頭の回転で応接に四苦八苦したが、外に出ると私の母よりも足元がおぼつかないほでどで、タクシーまでの…

日本の未来は (Wow Wow Wow Wow)

昨今、「ストーリー」「文章」の現状や未来を憂う/心配する記事を続けざまに見かける機会がありました。 anond.hatelabo.jp note.mu 大丈夫です。なくなりません。なくなる/消えていくとしたら、うまく書けない書き手です。気にすべきは、ストーリーや文章で…

口直しに和泉式部の歌など

口直しをします。 眺むらん空をだに見ず七夕にあまるばかりの我が身と思へば 眺むらん空をだに見ず七夕にあまるばかりの我が身と思へば ★あなたが眺めておられる空など見る気にもなりません。織女と比べたって余るほどの思いを抱えた私ですから。 — 和泉式部…

歌物語のすすめ

* テレビなくピアノもバーもステレオも あるのはぐるぐるお巡りばかり * 昔、ひとりの若者がいました。 若者は都から遠く離れた町に生まれ育ち、いつか自分は都に出て大物になるのだという野望のようなものを抱いていました。若者の前には杜子春のときのよう…

くーちゃん (´;ω;`)

今週のお題「受験」 91年2月に、上智の外国語学部ドイツ語学科と東大の文3を受けました。 上智は、場馴れです。というと本命、本命合格者の方には申し訳ないようですが。 僕は(棄教しましたが)プロテスタントの信仰を授かり、だから、キリスト教方面の知識…